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【時事ネタ】未達で閉館が決定なら残念~「国立博物館・美術館」再編検討報道について

今回の記事は少し前になりますが、「国立博物館や美術館に収入目標を設定し、未達成なら閉館含めて再編検討」というニュース記事がありましたので、こちらについて個人的な考えをまとめてみたいと思います。

ちなみに私は再編はまだしも閉館は残念だという立場です。皆さん、いろいろなお考えがあると思いますので、そのあたり、予めご了承のうえ、お読みください。



まずは記事の概要の確認です

国立の博物館や美術館の運営について、文化庁は来年度から5年間の次期中期目標で、収支均衡を目指した数値目標を定めた。未達成の場合、閉館も含めた再編を検討する。

読売新聞オンライン(2026/03/04配信)より抜粋

まあ、目標を決めることは良いことだとも感じますが、「未達成なら閉館も含めた再編」っていうのは、ちょっとやりすぎかな、と思いました。

もちろん国の税金を投入しているのですから、ムダ遣いについては是正しなければならないことは当然です。が、そもそも博物館や美術館に厳格な規定を設けるというのは、どうなのかな・・・という気がしました。


気になる数値目標の中身(原案)は・・・?

掲げる数値目標は、展示事業費に対する入館料やグッズ販売など展示事業に関係する自己収入額の割合で、最終年度に各法人全体で65%以上にするとしている。現状は、各法人とも10ポイント程度下回っている。

同上

まあ、入館料、グッズ販売あたりは妥当、というか考えつくところですよね。むしろそれ以外、あまり考えつきませんし。ただ、現状より10%アップしろというのはなかなかハードルが高いですよね。

それに毎回、ヒットするイベント(展覧会)を企画するというのは相当至難の業だと思います。各博物館、美術館での所蔵品は限られていますし、目玉展示品を海外や他の博物館や美術館から集めるとなると、コストも嵩むでしょうしね。

さらに売り上げアップのために入館料を上げるとなれば、高額な入館料ゆえに来館者が減少してしまったとしたら、本末転倒ですよね。


そりゃ、数値目標はご立派ですが・・・立てるだけなら簡単ですし

将来的には国立博物館5館で年間計1200万人程度、国立美術館6館で計1000万人程度、国立科学博物館は400万人程度を目指すとした。それぞれ昨年度実績の1・5~3倍程度になる。

同上

来館者数の具体的目標数値、大事だと思います。が、これ一辺倒になると、とにかく闇雲に来館者数を増やせ、ということにはならないかが心配です。

もちろん本当に興味のある方であればよいのですが、短絡的に数値目標クリアのため・・・となると、考えられるのが「限定グッズ」など安易な手段になるのでは・・・と危惧しています。実際に転売目的の人たちが殺到して現場が大混乱になったという事件が近年あったように記憶しています。


来客者増のための取り組み例としては・・・

来館者を増やすなどの取り組みとして、常設展示の強化が挙げられた。自館が所有する国宝や重要文化財など目玉作品の公開期間の拡大や、夜間の開館時間の延長も検討する。

同上

まず常設展示の強化については、今からでもすぐに取り組んで欲しいと思いますね(もちろん現場の皆さん、頑張っていらっしゃると思いますが・・・)。

ただ、定期的に修復などメンテナンスもあるでしょうから、良い状態をキープしつつも、来館者に喜んで貰えるような工夫はこれからもお願いしたいところです。

たしかに海外の博物館・美術館では金曜のみ開館時間を延長するなどの工夫があったように記憶しています(ただ、だいぶ昔の話ですが)。職員さんの負担が過剰にならない程度に、こうした出来る取り組みは前向きに検討して頂けると、今よりも足を運びやすくなるかもしれませんね。


文化庁関係者談「閉館とは書いていない」

再編というのは、中期目標で博物館や美術館に求められる役割を果たすために、その館が持つ機能を再編し、強化するという意味です。すぐ再編ではありません。

「閉館」という言葉は中期目標のどこにも書いてありませんし、口頭で伝えたこともないです。新聞の取材は受けてないので(出どころは)分かりません。

ITmedia NEWS3/5(木)配信より抜粋

・・・と、ここまで「閉館」報道ありき、で論じてきましたが報道内容に食い違いがあるため、現時点では“閉館”の真意は不透明です。こちらの報道が真実であって欲しいと個人的には思っています。


この報道に関する私自身の考え

典型的な優柔不断である私(笑)がこの件に関して感じたことですが、来館者数を増やす、売り上げを増やすといった取り組み自体は公営の施設であっても取り組んでほしいとは思います。

が、むやみやたらに数値目標がんじがらめで、本来の調査研究やそもそも足を運んで貰うための環境整備(施設の整備や改修、展示品説明等の充実、オーディオガイド等の普及など)が疎かになってしまわないかという危惧があります。

その一方で、数値目標もなく、来訪者も少なく、毎年補助金頼みで、全く努力をしていない・・・となれば、それはそれで「大事な税金の無駄遣い」という批判は免れない気もします。やはり、ある程度の数値目標とその達成は必要なのか・・・。難しいところですね。

シロートの考えですが・・・

たとえば、過去5年の平均数値の達成を義務づける。そしてその翌年はそこから5年の平均数値を算出して、またその数値を上回ることを義務づける・・・とか?昨年の数値をクリアする・・・・よりは、ライトな目標になるように思うのですが・・・。まあ、そんなに簡単なものでもないですよね・・・。何か名案ありますかね?

過去にクラファンや予算削減による収蔵品処分検討報道なども

数年前に国立科学博物館がクラウドファンディングで改修費用を集めた話をTVで見たことがあります。幾分、脚色が含まれているかもしれませんが、エアコンがなかったり、電灯を消したり、と涙ぐましい努力をし、さらにはクラファンの返礼品として、博物館側から化石等を差し上げるなど、本当に現場の職員さんたちがご苦労されている様子が印象に残っています。

たしか別の博物館では別の政党が首長になったことで、大幅に予算がカットとなり、収蔵品の処分も検討という報道もあったように思います。

「先人から受け継ぎ、未来へ繋ぐ大切な場所」

もちろん不必要なものまで所蔵する必要はないでしょうが、一旦廃棄してしまったら、二度と手に入らないものだったり、それこそ、国のこれまでの軌跡として大切な収蔵品もあるはずです。

「博物館・美術館とは未来の国民に先人が遺してくれた文化的財産を次の世代に伝えていく大切な場所・施設である。」

すでに働いている方々にはそういう思いを持っているとは思いますので、「釈迦に説法」ではありますが、改めてこの報道をきっかけに私にできることと言えば、まずは足を運ぶことかな、と思い、興味のある企画展などを調べてみようと思いました。


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