在校生代表 送辞 | 2025年度シモキタカレッジ卒業式
2026年3月8日にSHIMOKITA COLLEGEの2025年度卒業式が行われ、レジデンシャル・プログラム4期生およびボーディング・プログラム年間生が卒業しました。その際のレジデンシャル・プログラム5期生代表 大渕琴野さんによる送辞をお届けします。
2025年3月。私はレジデンシャル・プログラム5期生に応募しました。
面接で「大学で何をしたいですか?」と聞かれ、何も答えられなかったことをよく覚えています。今振り返ると、私は自分にとって大切なものを人に伝えることが恥ずかしいと思っていた気がします。それどころか譲れない、大切なものがあったのかどうか、それすらも危うい、そんな感じでした。
その後編入生として入居した私がカレッジで初めて大切なものを認識したのは大漁祭を控えた11月初め頃だったと思います。その頃の私には何も言わずとも毎日を一緒に過ごす人たちができていました。
その人たちを迷いなく大切な存在と表現できる一方で、私にとってのカレッジは身の回りの10人程度の人たちと3Fのライブラリでしかありませんでした。
自分にとってのカレッジがあまりにも小さくて、一緒にいる人が大切になればなるほど自分と他者の境界が曖昧になっていって、自分自身であることを失いそうで怖かったです。その恐怖から逃げるように私は場を移動し始めました。
そうして踏み出した一歩の先には、ある4期生たちとの出会いがありました。その出会いは時に、もっともっと早くに出会いたかったと願うほどのものでした。

よく見て、よく聞いて、懲りずに側に居続けること。大切なものを大切にするのは今でも難しいけれど、少しだけやり方がわかるようになりました。
大切な人が増えて、大切な場が広がって、こだわりができました。
溢れでてしまうかのように大切なものを大切だと言えるようになりました。
それもこれもみんなとの出会いがあったからです。感謝してもしきれません。ありがとう。
卒業という2文字が近づいてくるカレッジで臨んだ卒業生と贈る会。
その中で見た景色は思っていた何倍も美しかったです。
関わりのなかった人も、普段共用部にいない人も、同じ場を共有してくれて。

私の想いを丁寧に拾おうとしてくれる人がいて。
事あるごとに声をかけて心配してくれる人たちがいました。
いろんなところに口を出し、巻き取り、巻き込み、無理ができてしまうこと。
カレッジ生の個性、得意や好きをみんなが嬉しそうに見つめていること。それが何よりも幸せでした。
私たちはそれぞれにそれぞれの人生を生きていて、とってもバラバラです。それでも一緒に見られる景色があるかもしれないとワクワクして、その景色は多分とても輝いているだろうと思えた。それは信じ信じられ、愛を渡し合うみんなの姿を見てきたからです。

幻想とも言える景色に意味を見出すことを、他者の可能性を追求し祝福することを、諦めない場をつくりたい。そして今日ここから旅立つみんなはその同志だと勝手ながら思っています。だから私は今日も人を愛していたい。
目一杯のありがとうを込めて。みなさん、ご卒業おめでとうございます。
また会える日を楽しみに。いってらっしゃい!
レジデンシャル・プログラム5期生 大渕琴野
