私的映画録…「SAYURI」 2005年 [映画感想文]
あちこちでいろいろな文章を書いたり、本を出したり、セミナーで話したり、Web関連を中心としたPRのディレクションをしたり、音楽作品を出したり、アーティスト紹介サイトの運営をしたり、うさぎの動画を作ったり…なんてことをしているけれど、そのどこでも書けていない、これまでに観た映画等の感想でも書いておこうかと書き始めた第158弾。
今回は、当初嫌な予感満載だったんだけれど観てみたらとっても良かった作品「SAYURI」のお話。
先に書いておくと、原則としてネタバレとかまったく気にせず書いているので、まだ観てない方やネタバレが気になる方はお読みにならない方がいいかもと思います。
ちなみに先に言い訳しておくと、この感想もだいぶ前に書いているものをちょっとなおして載せているので、まさに今の情報とは違っていることもあるかもしれませんので、そういった点もお許しください(毎回冒頭から言い訳が多い)。
公開:2005年12月10日
監督:ロブ・マーシャル
脚本:ロビン・スウィコード、ダグ・ライト
原作:アーサー・ゴールデン
製作:ルーシー・フィッシャー、ダグラス・ウィック、スティーヴン・スピルバーグ
製作総指揮:ロジャー・バーンバウム、ゲーリー・バーバー、パトリシア・ウッチャー、ボビー・コーエン
出演者:チャン・ツィイー、渡辺謙、ミシェル・ヨー、役所広司、工藤夕貴、桃井かおり、コン・リー、大後寿々花、等
製作:コロンビア ピクチャーズ、ドリームワークス、スパイグラス・エンターテインメント、アンブリン・エンターテインメント、レッド・ワゴン・エンターテインメント
配給:コロンビア ピクチャーズ、松竹
日本を舞台にした映画をアメリカ人監督がハリウッド撮る…嫌な予感がしませんかw
脚本もアメリカ人…嫌な予感がしますよね?w(製作にスピルバーグさんが入ってる…この人どこにでも顔だだすなぁw)。
しかも主演は中国人俳優…めちゃくちゃ嫌な予感がしませんかw
その他の役にも日本人じゃない方がけっこう入ってる…やっぱり嫌な予感がしますよねw
そんなん絶対おかしな日本描写になるやんねと、最初からだいぶツッコミながら笑うつもりで観た作品だった。
ところがこれがまたとても魅力的な映画になっていて驚いた。
確かに実際の日本とは異なる部分も細かくはいろいろ感じたりもしたけれど、しかしそんなの消し飛ぶくらいにいい…だからその違和感を感じた場所が今はもう思い出せなくなっている。
まず主人公・さゆりを演じたチャン・ツィイーさんがとっても魅力的だ。
チャン・ツィイーさんは「LOVERS」「女帝」での演技も好きだけれど、この作品でもやっぱりすごいなと。
少女のような表情や仕草からどんどん魅力的な女性に変貌していく過程など、こんなに見事に演じられる人はなかなかいないのではないかと思わされる。
またそれだけではなく、その後染め物工場で再会するシーンなどはまた別の顔を見せる。
また、桃井かおりさんがまたすごい。
いや、いつもの桃井かおりさんだと言えばそうなんだろうけど、厳しくもありつつ愛情もないわけではなくて、しかし根本にある損得勘定の方が優先してしまうようなこの役を、人の裏表も含め微妙なところで表現できるのはやはり桃井かおりさんの技術だよなぁと思う。
そうそう、工藤夕貴さんのおかぼもよかった。
やはり一筋縄でいかないしたたかさの表現がいい。
さらに、渡辺謙さんと役所広司さんを並んで観られるのもうれしい。
この二人って共演したことあったんだっけ?
並んでいるだけで、この会長とノブという二人の関係性等が見えるようで素晴らしいと思ったし、また、役所広司さんは、ノブというキャラクターが持っているコンプレックスをとても深く表現していたと感じ、思わずそこに感情移入してしまった。
こういう映画はもっと作られるといいなと思う。
海外の人たちの手で日本の文化が表現されることで、日本というものへの興味や関心をもっと高めることができるだろうとも感じる。
もっともそのためには、できるだけ描写は正確に、きちんと日本を伝えてほしいなとも思うけれど。
そう言えばこれはちょっと蛇足だけれど、ここで描かれている芸妓の最初の相手を高値で競らせるというような行為について、まぁ昔のことだと思って観ていたら、なんと似たようなことが今でも行われていることが暴露されて最近ニュースになっていて驚いた。
置屋と芸妓との間に雇用契約が存在せず、最低賃金をはるかに下回る金額で働かせ(月5万とか出てたっけな)、休みもなく、また、お客さんと一緒に風呂に入るような性接待も常態化していたらしい(絶対風呂だけで済んでないと思うし)。
どうも置屋の女将(この映画では桃井かおりさんが演じていた)が悪いらしいが、確かにその世界と性風俗業界には近いものがあるのかもしれないけれど、そういった印象からの脱却を図ってきたんじゃなかったんかいとツッコミたくなる。
日本の文化であって伝統であるから守って継承していこうというのであれば、こういった問題は完璧に是正されるべきと思うのだけれどどうなんだろう。
こんなことが起こっていたら「舞妓Haaaan!!!」とか「舞妓はレディ」なんかも素直に観られなくなっちゃうと思うし。
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※この作品もアマプラとかにはないのかぁ…。
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