『映画大好きポンポさん』を観て——これは批評にあらず
ずっと観るタイミングがなかった本作、やっと観ることができた。
正直に言います。
今、私が一番観たかったのは、こういう映画でした。
何かを表現すること、何かを創ること。
その行為が、ただの営みではなく、生きるか死ぬかの選択と地続きであるという感覚。
そして、本当に大切なものを残すために、時にすべてを削ぎ落とさなければならないという覚悟。
「作品」として出力されたものは、それ即ち、創り手そのものであり、
「届ける先のないもの」は、表現ではない。
そういう信念に似た思いを、言葉ではなく“映像”で、鮮やかに見せてくれた。
この映画は、私にとって、まさに忘れていた何かを呼び覚ましてくれる一本でした。
細かい批評は要りません。
構図がどうとか、演出がどうとか、もう、そんなことはどうでもいいんです。
久しぶりに、ただ真正面から「観た」と言える映画だったから。
知る人ぞ知る傑作に留まっているのが惜しい。
でも、心のどこかでは「分かる人にしか届かないでほしい」とも願ってしまう。
そんな、表現者の矛盾と幸福がそのまま詰まったような作品です。
ありがとう、という言葉では足りないけれど、
ひとまず、ありがとう。
確かに私はこの映画の中にいたし、
あのフィルムの光の中に、私の一部も映っていたと、そう思っています。
願わくば、全ての表現者にこの作品の芯が届きますように。
