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心を繕う


心が 壊れる音を聴く

ミシミシと 

軽く耳に 木霊して

最後は グシャリと

潰れてく

案外 簡単だったのは

心が ガラスだったから

いま

わたしには 心がない

腑抜けた視線を 窓に向ければ

朝陽が昇り

電信柱に 鳶が一羽

心を持たない わたしを見てる

じーっと 微動だにせず

わたしを 見てる

心をなくした 人の姿は

あの鳶には どう映るのか

飛び立つ 鳶を見送って

わたしは 鏡に己を映す

心を失くし 色を失くして

輪郭だけが

涙で 滲んでぼやけてる

わたしが わたしを全否定する

愚かな行為に 手を出して

大切にしてきた 心を

自分の手で 壊してしまった

いまは もう

後の祭りで 粉々の

床に散らばる 破片を集め

いつかまた 元の場所へと戻したい

ひとつ ひとつ

丁寧に

欠片を 拾い集めては

そっと そっと

繕って

元の場所へと 戻さなきゃ…

わたしが 心を失くした夜明け

心を繕う 愚か者

一瞬で 壊れることを知りながら

壊してしまった 愚か者

一刻も早く 直したい

はやる気持ちを 抑えつつ

丁寧に

一欠片ひとかけ一欠片ひとかけ

繕って

いつかまた 元の場所へ戻せるように

愚かなわたしは 繕い続ける

いつかまた

笑える日が 戻るよう

祈りを込めて

一欠片ひとかけ一欠片ひとかけ





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