Theアナログな現場から始まったDX推進
~DX推進への道はたったひとつの業務改善から始まった~
悲しくなるくらいIT音痴だった私が なぜDX推進担当になれたのか?
すべての始まりは、とても単純な 「ある一つの業務改善」でした。
🚢造船現場という“異世界”のリアル
プロフィール記事でも書いた通り、
私は地元・広島の造船塗装現場で働いていました。
まだプロフィール記事を読んでいない方は ぜひこちらもお読みください↓
造船所の中で造られている
大きなタンカーなどの船で、
塗装作業・検査・段取り・工程管理・配員調整などなど、
現場管理の仕事を行っていました。
「造船所で働いていた、もしくは工事を見たことがある」
そのような経験をお持ちの方は
どのくらいいらっしゃいますでしょうか?
おそらく、そう多くはないと思っています。
私も「家電販売員」から「造船現場」という
”異世界転生”と言っても過言ではないくらい、
異業界からの転職でしたので
最初はカルチャーショックだらけでした。
私が働いていた造船所は比較的小規模でしたが、
それでも長さ180m、高さ20mくらいの
船が造られていました。
普通に過ごしていたら
これだけ大きなものを見ることもないでしょうし、
ましてやそこに入って仕事をすることはもっとないでしょう。
造船の特徴のひとつに
「様々な職種が長期間、”同じ場所”で仕事をする」
というものがあります。
どいういうことか説明しますと、
他の製造や建築では
「A社の作業→B社の作業→C社の作業」というように
入れ違いのような形で
前工程の会社が終わると、後工程の会社が作業を始める。
そんな流れで進んでいきます。
それが造船ですと
「A社の仕事/B社の仕事/C社の仕事→」というように
ほとんど最初から最後まで
みんな一緒に仕事をするようになります。
あれだけ大きなものを造るとなると
簡単に作業も終わりませんし、
このような流れになるみたいですね。
すると、どんな問題が発生すると思いますか?
「工程が頻繁に変更される」
という問題が多発してしまうのです。
たくさんの職種が一緒に仕事をすると
なぜ工程変更が多発するのか?
その原因の一つは塗装に使う塗料が
”火気厳禁物質”だからです。
塗料も、希釈に使用するシンナーも
引火・爆発の恐れがある物質です。
火や火の粉が発生するような
場所では取り扱うことができません。
それなのに造船現場の作業は
鉄板を加工する仕事なので、
火を扱う仕事が大半なのですね。
隣接する場所や上下の場所で
「塗装」と「火気仕事」は
同時に行えないというわけなのです。
そのため、どこの職場がどこで作業をするか
あらかじめ細かく決めているのですが、
ここでもう一つ工程が変わる要因が加わります。
「天気」です。
屋外で行われる仕事なので
天気の影響をモロに受けてしまいます。
他にも監督検査でNGを出されたり
ミスや事故が発生したりすると、
すぐに全体の工程へ影響が出てしまうというわけなのです。

🔧DXとは呼べない小さな改善
そうした環境の中に飛び込んが私が
最も「面倒くさい」と思っていた業務。
それが「工程表の修正」でした。
前述のように、工程は頻繁に変更されるので、
毎日のように修正作業が発生していました。
修正が発生したときの流れはこんな感じです。
毎日の工程会議(現場開催)で変更が発生する
現場から事務所へ歩いて戻る(約10分)
Excelで修正する
”A3”で工程表を10枚ほど印刷する(A4では読めない方がいるため)
現場へ戻る(約10分)
現場にいる各責任者を探して配布する(一部船の中は電波が届かず、電話連絡ができないため探す必要がある)
どうでしょう? どのような感想を抱きましたか?
Theアナログですよね(笑)
でもこれが現場のリアルだったのです。
「ちょっとこの作業、面倒くさすぎない?」
そんな風に考え出した頃、
たまたまExcelをPDFで出力できることを知った私は
LINEでPDFを回覧する方法に変えてみました。
はい、そうです。
この時の私は「ExcelをPDFで出力する」ことすら
知らないレベルのIT音痴でした。。
お恥ずかしい話、PDFという存在すら
この会社に入ってから知るという始末でございます。
しかし、この取り組みは思った以上に喜ばれました。
「紙じゃないからいつでも見れて便利じゃね」
「拡大して見れるけぇ、わかりやすいわ」
と、職人さんからも評価していただけました。

「いい改善ができたなぁ」
そんな風に思っていたある日、
所属長からかけられた一言。
「しまたに、役員が呼んどるけぇ、役員室へ行ってきて」
「や、役員が、ですか・・・?」

IT知識ゼロのアラフォーサラリーマン
その挑戦の日々がここから始まっていきます。
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