164.美術館に行く!/塩田千春 つながる私(アイ)
Eテレ「日曜美術館」で見て、面白そう、実家から戻ったら行ってみよう!と思っていた。大阪出身で、ほぼ同年代で、国際的に活躍している女性アーティストって(TV見るまで全然知らなかったくせに)興味あるし、応援したいな、と。
ネットでチケット買って、いざ5階の展示室へ。すると、入場口前から展示が始まっていた。裾が長い赤いドレスと無数の赤いロープ。この中の道を辿って入り口に進む。

この赤いロープの中を進んでいくのが迷路みたいでとても面白かった。

赤い迷路の入り口を入った一つ目の展示室は白だった。繭とか働き過ぎの蜘蛛みたいね。

美術館の5階に本水のプールが出現していた。落ち着いた空間。
このヘリに腰掛けてサンドイッチを食べたり、レジャーシートを敷いてお昼寝したいと思ったけれど、そんなことは許されないのであった。

奥から入り口側を見るとこんな感じ。赤が少し見える。

写真で見ると、吹雪にも見えますね。

次の部屋には赤い家が。キルトの「ハウス」というパターンに似てる。シンプルな形の赤い鉄枠に赤い糸が渡してある。
コムデギャルソン青山店に飾ってあったらマッチしそう。

「家から家」の向こうには、白いドレスと赤いオブジェが天井から吊られてくるくる回っていたのが優しい感じだった(動画も撮ったのですが、YouTubeにあげないとここに貼れないんですね)。

赤い糸のミシンで描いた作品もあった。「つながる」がテーマのよう。

展覧会のメインビジュアルにもなっているインスタレーション。離れて見ても、近づいて細部を鑑賞しても面白かった。

影も楽しい。

「日曜美術館」を見た時は、作風に悩んでいた時に泥にまみれているパフォーマンスをされていたりして、「少しエキセントリックな感じなのかも、作品は人を不安にさせたり歪んだ気持ちにさせるものかも」と思ったのだけど、全然違っていた。
インスタレーションには、安定、安心な感じというか、確固たる、堂々とした感じを受けた。なんかドーーン!という感じ。そして中庸というか調和が取れているように感じた。変に深刻でもなく、くるくる回っているドレスもユーモラスさはなくて、「美術館」という堅苦しい空間を和らげるために回っているようだった。
公共施設のエントランスとか、うめきた公園のどこかに掲げてたらいいのに。
人体模型を使ったオブジェや黒い輪郭が多用された新聞小説の挿絵はエキセントリックな感じや不安な雰囲気を感じた。
あと、お若い頃の油絵のタッチがなんだか懐かしかった。私が高校生で美術部にいた頃、美術部員はみんな80号の板キャンにゴムベラであんな感じの絵を描いていた。指導してくださっていた先生が佐伯祐三のファンで、その影響なのかな。塩田さんの近くにもそんな先生がいたのかもしれない。
中之島美術館は独立行政法人が運営しているので、赤字だとダメなのだ。グッズコーナーには工夫したお土産物がいろいろ売られていた。私も無職じゃなかったら、コラボポテチ入りのレジャーバッグやメッシュの赤いエコバッグとか買っていたと思う。無職なので買わなかった。毎日がお誕生日枠はチケット代だけで終わりなのだw

福田平八郎とモネ展をやっていた時は平日の昼でも行列ができていたけど、昨日は行列は全くできていなかった。同時に開催されている「パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」、面白そうな企画なのに入っている人が少なかった。学芸員が考える良質な企画も一般市民になかなかアピールしないのだ。

去年、ホックニー展に行った時に、巨大絵画をスマホで写真を撮りながら鑑賞するのが、作者の物語の中に入っていくようで、とても面白さを感じたし、今回の塩田さんのインスタレーションも丸ごと作品の中に入れる面白さを感じた。ちょっと美術館のテーマパーク化かな、なんて思ったりした。
