かりもりの味噌漬け|愛知の郷土野菜と、我が家に受け継がれる夏の味
夏になると作りたくなる、かりもりの味噌漬け。
愛知県ではおなじみの「かりもり」は、ウリの仲間の野菜で、カリカリとした歯ごたえが特徴です。夏になるとスーパーや市場に並び、季節の訪れを感じさせてくれます。
この味は、昔からずっと食べてきたものです。
夏に祖父母の家へ行くと、必ずといっていいほど食卓に出してくれました。
祖父母や親戚みんなで囲んで食べた食事や、あのときの記憶が、今でもふとよみがえります。
このかりもりは、味噌漬けにして楽しみます。
作り方はシンプル。
かりもりを縦半分に切って、中の種とわたを取り除きます。そのあと塩を振って重石をし、水分をしっかり抜きます。これで余分な水分とえぐみが抜けて、漬かりやすくなります。

水が出てきたら軽く拭き取り、少し乾燥させ、今度は味噌に漬け込みます。
1日ほどで味噌の風味がうっすら移った浅漬け風になり、数日おくと中まで味がなじんで、しっかりとした味噌漬けになります。

手も容器もベタベタに。
しばらくすると、味噌の旨みがじっくり染み込み、ご飯が進む一品になります。
ポリポリとした食感と、味噌のコク。
暑い季節でも食欲をそそる、愛知ならではの保存食です。
砂糖などを加えた少し甘めの味噌漬けは、祖母から受け継いだ我が家の味です。
塩気の中にほのかな甘みがあり、かりもりの歯ごたえとよく合います。

少し早いけれど、これはこれでおいしい。
漬け上がったかりもりは、ご飯のお供にはもちろん、お茶請けや箸休めにもぴったりです。
同じかりもりの味噌漬けでも、家庭によって味噌の種類や甘さ加減が違うのも面白いところです。
そのときどきの塩加減や甘みの違いも、手作りならではです。
少し甘めの味噌漬けは、子どもの頃から慣れ親しんだ味で、食べるたびに懐かしい気持ちになります。

今ではあまり見かけなくなりましたが、こうした地域に根付いた食文化は、静かに残っていってほしいと感じます。
何気ない日常の中にある、郷土の味と家庭の味。
かりもりの味噌漬けは、そのどちらも感じさせてくれる夏の保存食です。
