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《週末アート》 #45 どんな感情が湧くだろうか? ハイパーリアリズムの彫刻 “ロン ミュエク”

《週末アート》マガジン

週末はアートの話。


ロン ミュエク(Ron Mueck)

ロン ミュエク(Ron Mueck)
Image source: ITSLIQUID

名前:ロン ミュエク(Ron Mueck)
誕生: 1958年(
オーストラリア、ビクトリア州メルボルン
現在の年齢:68歳(2026年5月21日現在)
彫刻家

ロナルド・ハンス・ミュエック(本名:Hans Ronald Mueck、1958年5月9日生まれ)は、イギリスを拠点に活動しているオーストラリアの彫刻家です。

“Mask II” by w: Ron Mueck
By Jack1956 - Photographed by me at the w:British Museum August 2010, CC0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=98963139

略歴

ロン・ミュエックは1958年、オーストラリア・メルボルンでドイツ系の両親のもとに生まれました。彼は人形劇や人形制作を営む家業の中で育ちました。

当初は、『Shirl’s Neighbourhood』や『Lift Off』といったオーストラリアの子ども向けテレビ番組でクリエイティブディレクターとして活動していました。その後アメリカへ渡り、映画や広告の仕事に携わるようになります。

特に有名なのは、1986年のジム・ヘンソン監督によるファンタジー映画『Labyrinth』で、「Ludo」というキャラクターのデザイン、演技、声を担当したことです。その後、テレビシリーズ『The Storyteller』でも再びヘンソンと協力しました。

1996年(38歳)には、義母である画家ポーラ・レゴ(Paula Rego)から依頼を受け、ロンドンのヘイワード・ギャラリーで開催されたグループ展「Spellbound: Art and Film」のために、小さなピノキオ像を制作しました。

ミュエックが初めて広く注目を集めたのは、《Dead Dad》という彫刻作品でした。これは亡くなったばかりの父親を題材にした作品で、実物の約半分のサイズで制作され、記憶と想像をもとに作られています。この作品は1997年、ロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツで開催された展覧会「Sensation」に出品されました。

《Dead Dad》
Image source: Thaddaeus Ropac

1998年にはロンドンのAnthony d’Offay Galleryで初個展を開催しました。1999年制作の高さ5メートルに及ぶ作品《Boy》は、ミレニアム・ドームで展示され、その後2001年の第49回ヴェネツィア・ビエンナーレにも出展されました。現在、この作品はデンマーク・オーフスの現代美術館ARoSのエントランスに展示されています。

《Boy》
source: https://niamhsenior.wordpress.com/2017/04/28/ron-muecks-sculpture-boy/

2000年から2002年にかけて、ミュエックはロンドン・ナショナル・ギャラリーのアソシエイト・アーティストを務めました。この期間中に、《Mother and Child》《Pregnant Woman》《Man in a Boat》《Swaddled Baby》といった作品を制作し、2003年の展覧会へとつながりました。

2013年には、パリのFondation Cartier pour l’Art Contemporainで大規模巡回展が始まり、その後ブエノスアイレス、リオデジャネイロ、サンパウロへ巡回しました。リオデジャネイロでの展示は、その美術館史上最大の来場者数を記録しました。

2016年には、ウィーンのTheseus Temple、フィンランド・タンペレのSara Hildén Art Museumで展示を行い、さらにヒューストン美術館でも大規模個展が開催されました。

翌2017年には、イギリス・ハル市の文化事業の一環として、Ferens Art Galleryで開催された「SKIN」展に参加しました。この展覧会では、ルシアン・フロイドやエドゥアール・マネの絵画、スペンサー・チュニックによる《Sea of Hull》の写真作品とともに、ミュエックの作品が展示されました。新作《Poke》のほか、《Wild Man》《Spooning Couple》《Youth》《Ghost》《Mask II》などが公開されました。

2024年には、オランダのMuseum Voorlindenで15作品による個展が開催され、《En Garde》《Mass》《Big Baby II》《Man in Blankets》《Couple under an Umbrella》などが展示されました。

2025年には、韓国・ソウルの国立現代美術館で、《Mass》を含む個展が開催されました。

2026年には、シドニーのニューサウスウェールズ州立美術館で個展が開催され、《Pregnant Woman》《Woman with Shopping》《Spooning Couple》《Young Couple》《Dark Place》《Man in Blankets》《Ghost》《Big Man》《This Little Piggy》など15作品が展示されました。

作品

ミュエックの彫刻は、人間の身体のごく細かなディテールに反応するように作られており、スケール(大きさ)を操作することで、人を引き込むような視覚イメージを生み出しています。このスタイルは「ハイパーリアリズム(Hyperrealism)」として知られています。

ミュエックは、それぞれの彫刻制作に非常に長い時間をかけており、作品によっては完成までに1年以上かかることもあります。

彼の作品テーマは非常に私的であり、多くの場合、人々が口にしない思いや感情に関わっています。

ハイパーリアリズム(Hyperrealism)

ハイパーリアリズム(Hyperrealism)は、高解像度の写真のように見える絵画や彫刻のジャンルです。

ハイパーリアリズムは、完成作品を制作する手法において、フォトリアリズムを発展させたものと考えられています。

この用語は主に、1970年代初頭以降にアメリカやヨーロッパで発展した、独立した芸術運動および芸術様式に対して用いられています。

キャロル・フエルマン(Carole Feuerman)は、デュアン・ハンソン(Duane Hanson)ジョン・デ・アンドレア(John De Andrea)と並び、ハイパーリアリズム運動の先駆者とされています。

2017年のヴェネツィア・ビエンナーレに展示された、ハイパーリアリズム彫刻《The Midpoint》です。
By Carole A. Feuerman - Photosubmission Ticket:2017072510019961, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=61351434
ホイットニー美術館にて、自身の彫刻作品と並ぶデュアン・ハンソン。
By Bernard Gotfryd photograph collection (Library of Congress) - https://www.loc.gov/item/2020731043/, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=106857217




開催中の展示

森美術館

2026年4月29日–2026年9月23日


森美術館の設計

六本木ヒルズ森タワー(53階)にある森美術館の美術館内部の基本設計を手掛けたのは、アメリカの建築家であるリチャード・グラックマン(Richard Gluckman)です。グラックマンは、ニューヨークのホイットニー美術館など40以上の美術館・ギャラリー設計で知られる国際的な専門家です。

また、森美術館が入居する六本木ヒルズ森タワー全体の設計は、アメリカの建築事務所であるKPF(コーン・ペダーセン・フォックス・アソシエイツ)が担当しました。


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参照

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#ロンミュエク #アート


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