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住宅ローンが払えない! 支払いの優先順位と見落としがちな落とし穴

住宅ローン問題支援ネット の高橋愛子です。

「住宅ローン、もう払うのは無理!」
もしあなたがこんな状況に陥ってしまったとしたら、状況を打開するためにどんな方法を考えますか?
応急対応としてカードローンやキャッシングでその場をしのぎ、日常の買い物はすべてカードで払って、引落し日までに別のカードでキャッシングしてそこを埋めて……といったことがまず頭に浮かぶかもしれません。この状況ではクレジットカードが生活のすべてを握っているとも言えますから、とにかく全力で「カードを駆使してしのぐ」ことを考えるのは、あることでしょう。
実際これは、住宅ローンの支払いが厳しくなっている方に共通する行動と言っていいかもしれません。危うい綱渡りですが、信用情報のブラックにはなりたくないという一心でこの無限ループにはまりこんでしまう方は、存外、多いものです。
また、住民税や固定資産税といった公のものや、管理費・修繕積立金など信用情報に関係ない支払いを後回しにする、ということも考えつく方法だと思います。しかし実のところ、カードよりも「待ったなし」なのが税金や保険料関連。督促が来るのが非常に早く、延滞が続けば即座に物件差押えになる可能性が高いですから、ここは細心の注意が必要です。

ブラック回避よりも大切なことは何なのか

では、住宅ローンが払えなくなった場合、どんな優先順位で物事を考えていけばよいのでしょうか。相談者の方のお話を伺う現場からの実感として、私は次のように考えています。

①生活(食事や睡眠)
お金と直接関係ありませんが、まずはここを守ることが最優先です。
少しでもお金を稼ぎ出そうと、日中の仕事に加えて夜間や週末もアルバイトして肉体的な疲労が蓄積したり、すでに切り詰めている食費をさらに削って栄養価の低いものばかり食べたり……。そこに不安による睡眠不足や不眠症まで加わると、結果的に精神もバランスを崩し、働きたくても働けない状態になってしまいます。脳が正常な判断をできなくなり、どんどん自分を追い込んでしまうことも考えられる。
厳しい状況の時こそ、自分の生活は絶対に最優先です。「最優先にしていることを気に病む自分」に打つ勝つような気持ちと生活を保つことを心がけてください。

②税金・社会保険料
お金の話はここからです。
冒頭でも書いたように、信用情報がブラックになりたくない一心で公的な支払いは後に回しがちですが、いざ滞納した時に差押えが入りやすいのは税金関連なのです。また、税金は自己破産したとしても原則ゼロにはなりません。
「住宅ローンが払えないのに税金なんか払えない…」という気持ちは十分にわかりますが、信用情報を守るための行動が、結果的により大きなリスクを招いてしまうことになり得ますから、支払いの優先順位は高いと思っています。

③住宅ローン
誤解なくお願いしたいのですが、住宅ローンは払い続けることだけが策ではありません。物件を戦略的に手放して、生活をリスタートさせることも立派な判断です。
家への思い入れはそれぞれですから、自分は家をなんとしてでも守りたいのか、任意売却も検討材料に含まれるのか、よく考え、できるだけ早い段階で決断することをお勧めします。

④信販系(カードローン、キャッシング)
意外に思われるかも知れませんが、カード系は最後です。
カード会社や消費者金融は督促状が来るのが早く、しかも何通も矢継ぎ早に届くため心理的なプレッシャーが強いものです。当事者も「信用情報をブラックにしたくない」という不安から、絶対に遅れられないと支払いを最優先に考えてしまう。
でも、ここが大きな落とし穴です。「怖いもの(怖そうなもの)」と「本当に危険なもの」は違います。ブラックは、なったとしても一定期間で回復するケースもあり一生ブラックではありません。また自己破産などで後から債務整理できる余地もあります。ですが、差押えや競売、健康を害して働けなくなったことによる収入停止などの事態は、元の状態に戻るまでに長い時間がかかります。
もちろん、だからカードの債務は払わなくてよいと言っているわけではありませんが、ブラック回避よりも大切なことは何なのか、ご自身でもよく考えていただきたいと思います。

心身が崩れることはすべての武器を手放すのと同じ

①をないがしろにすることで心身が崩れていくと、身に起きていることについて前向きに考えることができなくなり、それはつまり、事態を乗り越えるための一切の武器を持てない状況とも言えると思います。最低限、自分がきちんと充足していないと思考はネガティブになって、人にも優しくできなくなる。そうなると、ゆくゆく必要になってくるであろう人間関係をうまく作り上げたり、維持することが難しくなってくる。場合によっては精神的な病になり、生死にかかわる深刻な問題にまで発展します。

お金の悩みは、なかなか人に言えず、気づけば一人で抱え込んでしまいがちです。借金もつらく、苦しいものです。しかし思い違いをしないでほしいのですが、借金は「犯罪」ではありません。

日本国憲法では、国民は等しく、最低限度の生活を営む権利が保障されています。どんな状況であっても、人としての生活は守られるべきものです。自分を責める必要はありません。
まずはご自身の健康を最優先に考えてください。すべてがどうでもよくなってしまい、食欲がなくなったり、眠れなくなる。自暴自棄になるその気持ち、よくわかります。でもそんな時だからこそ、無理やりにでも眠ること、何か食べ物を口にすること。心身ともに“自分自身”を守り維持するために、意識して体を休め、栄養を摂るようにしてください。
当たり前のようでいて、とても大切なこういったことは、追い詰められると、つい自分のことを後回しにしてしまう。ですが、繰り返しますが、状況を立て直すためには、まずは「ご自身を守ること」から始めていきましょう。

つらい状況を人に少し話すだけでも、視点が変わったり、考え方のヒントをもらえたりするもので、当NPOの相談者さんも、来たときは悲壮感にあふれていても、帰る頃には「ちょっと楽になりました」とか「来てよかったです」とおっしゃる方は多くいらっしゃいます。具体的な悩みの手前の、不安に感じていることについてのご相談でも構いませんので、何かあれば、抱え込まずにご連絡ください。

「住宅ローンが払えない」というご相談をはじめ、離婚問題、相続問題、債務問題、不動産トラブル、投資物件トラブル等でもお困りのことがありましたら、こちらもお気軽にご相談ください。ご相談内容に適したアドバイス、専門家の紹介も行っています。まずは何でも、ご遠慮なくお問い合わせください。

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