#1490 ほめる?
ほめるという行為には「能力のある人が、能力のない人に下す評価」という側面が含まれています。
「もっと褒めたほうがいい。」
教育や指導の現場では、よくそう言われる。
しかしそれは、
「能力のある人が、能力のない人を評価する」
という上下関係を生みやすいことである。
「よくできたね」「えらいね」という言葉は、
一見すると相手を認めているようで、
実は「評価する側」と「評価される側」
という立場を前提としている。
もちろん、褒めること自体が悪いわけではない。
子どもや部下の努力を認めることは大切である。
しかし、それ以上に大切なのは、
評価ではなく承認である。
「最後までやり切ったね」
「毎日続けてきた努力を見ていたよ」。
そこには優劣をつける評価ではなく、
相手の存在や過程を認める姿勢がある。
指導者に求められるのは、褒める技術ではない。
相手を一人の人間として尊重し、
その努力や成長を誠実に認める姿勢なのである。
