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sigikai
古墳症 ①
新学期に開いた窓から侵入するスギ花粉に見舞われたせいで条件反射的に教科書アレルギーが起きてしまう現象をコフン症という。古墳ときいただけでクシャミがでるので日本史だと原始時代から先の知識が身につかない。
「実は古墳症なんだ」
「私もよ」
自分もそんな会話がしてみたい。空気清浄機つきのオンライン授業を自宅で受けた不登校児なのは触れられたくない過去だ。大検を取ってようやく入学を果たしたので、キャンパスライフをエンジョイしたい。どうすれば世間並みになれる? そうだ、わが家に友人を招待してみようか。部屋を掃除して飲み物と食事を用意した。
「すげえな君んち、小高い丘の中腹に入り口があって下りていくとハニワや副葬品があるんだね」
「じゃあ君はどんなところに住んでいるの?」
「うちはシンプルに針葉樹の根元さ。樹木葬だもん」
すると別の友人が眉をひそめた。
「まさかそれ杉の木?」
「原生林? アダムとイブだね」
もう少し後の時代の話をしようよ。
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