節分の半分は優しさでできています
「ほんの気持ちだよ」
赤鬼が差しだしたのは半分に分けられた太巻き寿司だった。
「こんなものどこで手に入れたんだ?」
実は息子がコンビニでバイトしていて、今回はたまたま安く手に入ったが行事のたびに予約のノルマを課せられているわが子のために小遣いまで負担してやっていた青鬼は敢えて友のために嬉しそうな顔を見せた。
「こんど村にハンバーガーショップができるんだよ」
赤鬼の友人の村人がフランチャイズで開店する前祝いに巻き寿司を配ったのだという。そのチェーンは『節分にはハンバーガーを!』のスローガンのもと、豆肉を使った商品を開発中らしい。
「なるほどキミの友人とやらは年中行事にも小まめに振る舞っているんだね」
青鬼は息子の店の売り上げへの影響を懸念していた。
「そうなったらハンバーガーも半分こしようぜ」
赤鬼の人の良さそうな笑顔が青鬼の心を刺した。ごめんな赤鬼、黙ってたけどオレには家庭があるんだ、優しさの半分だけなら友情に向けられるけど。
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「うわ、青唐辛子と赤唐辛子じゃん!」『ハンバーガーの具アイデア募集』に青鬼がひそかに投書した案は外につまみ出された。
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