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サンバテルミとフォークと神様

 香取、といっても慎吾さんのことではありません。もう少しだけ昔かな。その娘さんはさる薬屋に生まれました。薬局薬店どちらかって? まあ大店です。ドラッグストアチェーン? もちろんおかしなドラッグではありませんよ。それどころか、香取、ああさっきの香取とは別の話ですが、南の方に宗派の総本山がありまして、そこの大僧正を出すような家柄なのです。ですから嫁入り道具もそれは大層なものでした。なかでも小さな備中鍬の類いを沢山持ってきて、それでもって連れてきた菓子職人に作らせた五色の丸い焼菓子を刺して食べるのです。 香取が来る前ときたら、そんな洒落たものはありませんし皆手づかみでしたから。
 さて香取はその名の通り実家と縁の深い信仰心の持ち主でしたが、当時この国でも新しい考えで神様と関わろうという動きが起こっていたのです。娘の彼氏とか、政略結婚の相手もそんな了見の持ち主だったようで。そこであの悲惨な、おっと時間切れですまた次回。

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