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木魚感想文 ①

 ついにこの日が来てしまった。八月三十一日。宿題の成否は今夜の努力にかかっている。さあラストスパートだ。誤魔化しても仕方がない、まだ一文字も書けてない。特に難敵の読書感想文。思ったことを素直に書けばいいというものでもないし、いかにもテンプレな生成AI作文の出来損ないをだすのも気が引けた。水魚の交わりの火魚にきくと月魚(三浦しおん)にするという。金魚とミシンにするか? ここでコンビニの鮭のおにぎり。ウソこんなのおにぎりじゃないいつの米だよ冷たくて硬い。チンしてよおばちゃん、全然味もしないし。あれなんで泣くの? ごめんね鮭はもうないの。お館様が内陸にばかり侵攻していたら駿河と相模が意地悪して塩を寄越さないの。領内のおにぎりはこれで最後。
『おにぎりないなら握り鮨食べればいいじゃん』
『越後に塩を期待するのは木に魚を求めるようなものじゃ』
どっちの台詞でしめるかな。木魚どころか雑魚の感想文もできないうちに夜が明けていた。

410字


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