僕たちが「速くすること」よりも「壊さないこと」を優先して陸上を教える理由
「できるだけ早く結果を出してあげたい」
「今のうちに基礎を作らないと遅れるのでは」
子どもに陸上を習わせている保護者の方と話していると、こうした言葉を
よく聞きます。
速くなることは、決して悪いことではありません。
むしろ、多くの人がそれを願って陸上を始めるはずです。
それでも、現場でたくさんの子どもたちを見てきて、僕はある違和感を持つようになりました。
現場で感じた「違和感」の正体
僕は現在、中距離のプロ選手として競技を続けながら、小学生・中高生を対象とした陸上アカデミーを運営しています。
選手として、うまくいった時期もあれば、思うように結果が出なかった時期、怪我で走れなくなった時期も経験してきました。
そして自分自身だけでなく、
「すごく才能がある」と言われていた選手たちが、中学、高校、さらにその先で走れなくなってしまう場面を、何度も見てきました。
理由は一つではありません。
ただ、そこにははっきりとした共通点があります。
それは、
「速くすること」を、急ぎすぎていたということです。
「結果」という名の落とし穴
子どもたちは、体も心もまだ成長の途中にあります。
大人と同じ練習をすれば、同じように伸びるわけではありません。
それでも、目に見える「結果」が出てしまうと、
「もっとやれば、もっと速くなる」
そう考えてしまう。
ここに大きな落とし穴があります。
僕が指導の中で「壊さないこと」を最優先にしているのは、速くすることを諦めているからではありません。
むしろ、まったく逆です。
「壊れない」ことこそが、本当の速さにつながる
本当に速くなるためには、
どれだけ速く走れたかよりも、
どれだけ壊れずに積み重ねられたか。
これが何より大切だと思っています。
このnoteでは、小学生クラスや中高生クラスの現場で感じていること、そしてプロ選手として経験してきた失敗や遠回りを、できるだけ正直に書いていきます。
速くなるために、まず何を大切にすべきなのか。
少しずつ、言葉にしていこうと思います。
