Geminisparkで「誰からの電話番号?」をゼロに!会社に来た電話番号をネット検索+カレンダー完全自動照合させてみた
【マジでスゴイぞ!】Gemini Sparkで創る「電話番号AI自動検索&ログ保存」システム構築してみたのでレポートします

はじめに:現場仕事と着信確認のジレンマ
シェアハウスの運営で物件のDIYメンテナンス、設備の設置作業、入居者さん対応など現場作業が伴う弊社では、常にオフィスにいる業務形態ではないので会社の代表電話番号はIVR(自動音声ガイダンス)を導入しています。
IVR(Interactive Voice Response)とは、電話の自動音声応答システムのことです。かかってきた電話にコンピューターが自動で応対し、「〇〇の方は1番を…」といった音声ガイダンスを流して、ボタン(プッシュ)操作や音声で用件を振り分けます。
うちが使っているIVRはどこからの着信だったのかメールで通知してくれます。ただ、業務中の場合その番号が「誰からの電話なのか?」「折り返すべき緊急の用件か、それとも営業電話か?」
変な営業電話もあったりするので、折り返しの前に作業の合間に手を止めて電話番号をコピーし、ブラウザで検索して相手を調べる——。
1回1.2分の作業であっても、1日に何度も作業の手を止めていちいち検索するストレスや集中力の断絶は馬鹿になりません。
そこでこの手順をGeminisparkを使って自動化できないか模索する事にしました。

仕組みの自動化構想
メールが届いたら、AIが自動で番号をネット検索し、会社のgoogleカレンダーの予定とも照合して相手を特定・ログ保存とスマホに結果を通知させる仕組み
🎧“聴く”note|▶️この記事の音声要約を聴く:約5分55秒
その他の記事の音声要約集はこちら👇
🎧ながら"聴く" note|音声要約マガジン📖
前置きになってしまいますが、システム構築プロセスを解説する前に、今回自律型AIエージェント「Gemini Spark」を実務に導入してみてわかった現時点でのリアルな所感と、巷の最新レビューをお伝えします。
私が実際に使ってみてわかった4つのこと
1. 指示出しは「自然言語」でOK
通常のGeminiと同じように、チャット感覚の日本語でタスクを依頼できる手軽さは想像以上でした。
2. プロンプトは「Gemini」に書かせるのが最強
いきなり自然言語でSparkに指示を出すのではなく、念のため通常のGemini側で「Sparkでこの処理ができるか」を確認しつつ、やりたい内容をプロンプト(指示書)として作成してもらうことで、Spark側のエラーや勘違いが発生するのを防ぎました。
3. UI(管理画面)は正直わかりにくい
今のSparkのUIは通常のGeminiと酷似しているため、「本当にタスクが承認・セットされたのか?」「どういう風に裏側で管理されているのか?」が非常に分かりにくいです。すぐに慣れるとは思いますが・・・。
4. スマホ通知との相性が抜群
スマホにGeminiアプリを入れておけば、タスクが完了したタイミングでスマホにプッシュ通知が来ます。PCから離れて現場作業をしている最中でも、今回の検索結果の通知など、補助的な業務の進捗がサクッと把握できて本当に助かります。
巷のGeminisparkの仕様レビュー(ネット上の評価)
【ポジティブ】 PCを閉じても24時間動く「オンライン秘書」としての利便性。特にGoogle Workspace(Gmailやカレンダー、スプレッドシートなど)を横断する連携力は他社のAIを圧倒していると評価されています。
【ネガティブ】 やはり「UIが独立していて直感的でない」という不満は世界共通のようです。また、ログインが必要な外部サイトの検索などはまだエラーになりやすいという弱点も指摘されています。
総じて、「Google純正ツールの中でルーチン業務を回すなら現時点で最強のAIエージェント」というのが結論です。 では、このSparkを使って、どのように完全自動化システムを構築したのか。そのプロセスを完全公開します。
1. 挫折——APIの「見えない壁」

元々この自動化案の最初に試みたのは、従来通りの半自動化手法である「Google Apps Script(GAS)」と「Gemini API」の組み合わせでした。
「Gmailでメールを受信したら、GASが本文から電話番号を抽出し、Gemini APIに渡してWeb検索(Grounding)させ、結果をSlackで通知する」というシンプルな設計です。

これをGASで検索させてslackで通知させようとしてました
しかし、ここで予期せぬ壁にぶつかります。実は、標準的なGemini API環境では、AIにリアルタイムのWeb検索を実行させる機能へのアクセス権限が厳しく制限されており、単純なスクリプトからの呼び出しではシステム側でブロックされてしまう仕様だったのです。
Geminiに原因を特定してもらうまで何度も壁打ちしながら結構時間がかかりました・・・
2. 転換——自律型エージェント「Gemini Spark」の登場

ここで案は詰みかけましたが、Googleの自律型AIエージェント「Gemini Sparkで出来ないか?」と考えたのです。
Gemini Sparkは、従来の「質問したら答えて終わり」のチャットボットとは根本的に異なります。クラウド上の仮想マシンで24時間365日稼働し続け、ユーザーがパソコンやスマホを閉じていても、裏側で複数のステップ(メール確認・Web検索・ファイル作成など)を自律的に実行してくれる「常駐型のアシスタント」です。
「これなら、APIの権限エラーに悩まされることなく、Googleの標準機能としてWeb検索とWorkspace連携ができるのではないか?」
そう仮説を立て、Geminiに聞いてみたら「いける」との回答だったので、Sparkを使った新しい自動化スキームの検証に入りました。
3. 検証——Web+カレンダー横断検索で「最良のシンプル解」へ

当初は「AIが勝手に動く際、人間に承認を求めて処理が止まるのでは?」「Slackに通知を飛ばすには複雑な外部連携が必要なのでは?」と懸念していました。
しかし、実際にプロンプトを投入してみると、良い意味で予想を裏切る結果となりました。
・承認ポップアップは一切出ない: 自アカウント内のGoogleスプレッドシートへの書き込みは安全な内部タスクと判定され、人間への確認を挟むことなく完結するまで自律的に進行しました。
・外部通知ツール(GASやSlack)が不要になった: バックグラウンド処理が完了すると、スマホのGeminiアプリから標準機能として「タスク完了通知」が届くため、結果的に外部ツールとの連携が一切不要でした。
・社内データ(カレンダー)との横断照合: 外部のWebサイトを検索するだけでなく、自身のGoogleカレンダー内も横断検索させることで、「〇〇様との打合せ予定あり」といった文脈まで把握可能になりました。
・表記ゆれへの自動対応: 電話番号の「ハイフンあり」「ハイフンなし」の両方を考慮して検索させる指示を入れることで、情報の取りこぼしを完全に防ぐ精度の高さを実現しました。
プログラミング(コード)を1行も書かず、Gemini Spark単体で完結する最もシンプルなシステムが完成した瞬間でした。
4. 構築・導入の手順

マジのど素人の私が出来たのなら誰でも同じシステムを構築できると思うので、必要な手順と最新プロンプトを公開します。
ステップ1:記録用スプレッドシートの準備
Googleスプレッドシートを新規作成し、タイトルを「IVR着信・要約リスト」とします。 1行目のヘッダーにはメール通知から取得できそうな以下の項目を入力しておきます(これもスプレッドシートからGeminiを呼び込んでパパっと表を作ってもらいます)
A1:受信日時
B1:発信者番号
C1:検索結果・要約
D1:通知ステータス
ステップ2:Gemini Sparkへの指示(プロンプト投入)

GeminiにGemini Sparkの使い方を聞いてみました。
基本的に今までGeminiに「聞きたいこと」を投げてましたが、Gemini Sparkでは「やりたいこと」をこれまで同様チャット欄に入力していくだけのようです。
といっても、自然言語でどこまで再現性があるのかは未知数なので、私のやりたいことをGemini Sparkが分かりやすくさせる為に、GeminiにGemini Spark用の指示内容(プロンプト)を作成してもらってから指示を出していこうと思います。
出来上がったのが以下のプロンプトです。これをチャット欄に貼り付けて完了。ほんとこれだけでした。
《Gemini Sparkへの指示内容》
あなたは明るく優秀なアシスタントです。以下のタスクを自律的に実行してください。
1. **メールチェック:**
Gmailを監視し、「IVR通知」というラベルの付いた未読メールを受信したら、
本文から「発信者番号」を抽出してください。
2. **Web検索:**
Webブラウジング機能を使ってその電話番号を検索し、
発信元の企業名・個人名や着信目的等をなどを調査してください。
(※ハイフンあり・ハイフンなしの両方の表記パターンを想定して検索してください)
3. **Googleカレンダー検索:**
自身のGoogleカレンダー内をその電話番号で検索
(※ハイフンあり・ハイフンなしの両方の表記パターンを想定して検索してください)、
過去や今後の予定(イベントの件名)に関連する登録がないか照合してください。
4. **要約の作成:**
Web検索結果とGoogleカレンダーの照合結果を統合し、
状況が一目で分かって分かりやすい要約を作成してください。
(カレンダーに登録があった場合は「カレンダーに〇〇の予定あり」といった情報も記載してください)
5. **スプレッドシートへの追記:**
以下のGoogleスプレッドシートの最も下の空白行に、データを追記してください。
[作成したスプレッドシートのURL]←ここに記録用のスプレッドシートURLを入れる
・A列:処理実行時の日時
・B列:抽出した発信者番号
・C列:作成した要約文(Web検索結果+カレンダー照合結果)
・D列:「完了」と入力
6. 処理が終わったGmailは既読にしてください。ステップ3:動作確認
Sparkの管理画面でスケジュール/タスクが監視状態になっていることを確認したら、テストメールを送信します。 数分後、スマホにGeminiアプリからポップアップ通知が届き、開いてみると相手の情報・カレンダーの予定有無・分かりやすい要約が綺麗に記録されています(最高!)

補足:もしこのシステムを「外注」で作っていたら?
今回、Gemini Sparkを使ってサクッと構築したこの自動化システムですが、もし「GAS(Google Apps Script)と外部API」を使ってプロのエンジニアに外注した場合、実はこれだけの手間とコストがかかるプロジェクトになります。

GAS単体で「メールをスプレッドシートに転記する」だけなら安価ですが、そこに「ネット検索」と「カレンダー連携」、さらに「AIによる自然言語の要約」を組み込むとなると、一気に数十万円規模の開発案件に跳ね上がります。エラー発生時のメンテナンス費用といった維持費も重くのしかかってきます。
それを、数万~数十万の外注費も一切かけず(Free)、コードを1行も書かずに数十分の試行錯誤で実現してしまったこと。
これこそが「Gemini Spark」を現場レベルで使いこなす最大のインパクトです!
おわりに:AIエージェント時代における業務改善のリアル

今回の構想から構築を通じて感じたのは「衝撃」でした、「こういうのがあったらいいな」を業者と打ち合わせもせず、コストもかけずに1日かからない位で終わる。コードを1行も書かないノーコード構成で、バックグラウンドで24時間働く業務支援エージェントが出来たのです。
理屈が分かればあとはどう応用して業務の自動化を進めていくか――。
ワクワクが止まりませんね。
日々の業務の目詰まりや効率化を気軽にAIエージェントに解消してもらって生産性も向上させる。この最強のアプローチこそが、これからの個人事業主や店舗・物件運営者における業務効率化の大きな武器になると実感しています。
今後もAIエージェントでの業務効率化案が出来たらご報告します!

記事を見て気に入った方は"スキ"や"コメント"、"シェア"いただけますと励みになります!
💬 あなたの「知りたい」をお寄せください
記事に関するご質問、シェアハウス運営の日々に関するご質問、シェアハウス業界に関するもの、その他ビジネスの課題など、幅広く受け付けています。LLC-HOUSEに関して気になる事などお待ちしています!
《こちらの記事はこのマガジンに収録しています》
現場を回す、暮らしをよくする。改善と挑戦の記録。新たな仕組みからDIYによる設備改善、入居者のQOL向上への取り組み、現場目線の創意工夫を記録しています。
《🌐note記事サイトマップ》
他にもシェアハウス運営の実記録や、WEBマーケティング関連の情報も盛りだくさんです。あなたに役立つ情報が見つかるかも。
🏠《LLC-HOUSE公式はこちら》
東京を中心に、家賃月額3万円台〜のシェアハウスを20棟以上企画・運営しています。10年以上の運営実績があり安心・安全なシェアハウス運営を心掛けています。
