ポルトガルの海は、驚くほど塩辛かった
noteで、夏らしい瞬間を写真で募集する「#夏の1コマ」という投稿企画を見つけた。
それを見て、今年の夏、ポルトガルで大西洋に入った日のことをすぐに思い出した。この一枚で参加してみることにした。

私にとって、夏は海に入る季節だ。
私は一年を通して海を見に行く。春も秋も冬も、岸から海を眺めるのが好きだ。そして夏になると、海に入り、波と遊ぶ。
上海は海に面している。けれど、長江が東シナ海へ注ぐ河口部にあり、沿岸には川から運ばれた細かな泥や砂がたまる。干潟が広がり、水も濁りやすい。街の名前に「海」が入っているのに、日本で「海水浴」と聞いて思い浮かべるような青い海は、身近にはない。
だから夏になると、上海を離れ、実際に入って遊べる青い海を探しに行く。そして今年向かったのが、ポルトガルだった。

旅の始まりはリスボンだった。そこから南へ向かい、アルブフェイラ駅からさらに車で30分あまり。着いたのは、アルガルヴェ地方のプライア・ダ・ファレジア(Praia da Falésia)だ。
海岸沿いには、赤茶色の崖が小さな山々のように連なっていた。崖の上には緑の松が広がり、その向こうに大西洋の青が見える。砂浜に下りる前から、景色に見とれていた。

海へ入ると、波は眺めていたときよりずっと強かった。水も驚くほど塩辛く、波をかぶるたび、口の中まで塩辛くなった。

日差しも容赦がなかった。日焼け止めを塗っていたのに、帰るころには肌が赤くなり、ひりひりした。大西洋の太陽を少し甘く見ていた。

上海に戻れば、青い海はまた遠くなる。それでも、波に押し戻されたことも、海水の塩辛さも、日焼けの痛みも、全部まとめて今年の夏になった。

