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有松絞りと、自然が描く幾何学模様

有松絞りの浴衣が好きです。

毎年たくさんの方が手に取られますが、その理由は涼しさや着心地だけではないような気がしています。

私は有松絞りを見るたびに、その模様の美しさに見入ってしまいます。

小さな点が集まり、

規則正しく並び、

幾何学模様を作り出している。

一見すると、とても人工的なデザインのようです。

けれど不思議なことに、見ていると自然を感じるのです。

雨が水面に落ちた時の波紋。

木漏れ日。

風に揺れる木々の葉。

遠くから見た川の流れ。

自然の中には、繰り返し現れる模様があります。

完全に同じではないけれど、

どこか規則性がある。

有松絞りにも、そんな自然のリズムを感じます。

考えてみれば、人間も自然の一部です。

だから私たちは無意識に、

自然の中にある形やリズムに美しさを感じるのかもしれません。

有松絞りは一つひとつ手仕事で作られます。

同じ柄でも少しずつ表情が違います。

それはまるで自然の葉っぱや雪の結晶のようです。

似ているけれど、まったく同じものはありません。

私はその不完全さが好きです。

均一ではないからこそ美しい。

整いすぎていないからこそ心が落ち着く。

有松絞りを見ていると、そんなことを思います。

幾何学模様なのに自然を感じる。

人の手で作られているのに、どこか自然の一部のように見える。

その不思議な魅力が、多くの人を惹きつけるのかもしれません。

浴衣の季節になるたびに、

私は有松絞りの中に、小さな自然を見つけています。

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