#85 ワカメは危険な外来種?

ヒアリ、セアカゴケクモ、セイヨウタンポポ、アメリカザリガニ、ブラックバス、ワニガメ・・・人体に危険をもたらしたり、日本の生態系を破壊したりする外来種はたびたびメディアで取り上げられている。しかし、日本産の外来種が世界に被害を与えていることも知っておかなければならない。

その外来種とは私たちに馴染み深い「ワカメ」である。
「ワカメラーメン麺なし」という本末転倒な商品が発売されてしまうほどワカメは当たり前に食されている。

しかし、ワカメは「世界の侵略的外来種ワースト100」「環境に顕著な影響を及ぼす水生生物10種」などに選ばれており、海外ではれっきとした厄介者となっているのだ。

ワカメは繁殖力が高く、生態系を破壊する他、給水口を詰まらせたり、養殖のカイやエビの成長を阻害したりと深刻な被害を与えている。また、ワカメを食べる食文化は主に東アジア圏のもので、その他の地域ではワカメを食べる食文化はなく、ワカメは食料にもならない被害をもたらす海藻となってしまった。

ワカメが海外へ広まった原因は、タンカーの「バラスト水」(※「バラスト」は船底に積む重りという意味)だと言われている。日本へ石油などを運んできたタンカーは、帰りは空になる。そのままでは船体のバランスが保てないため、海水をバラストタンクに積載して帰国する。積載時にワカメの胞子を取り込み、帰国時に海水とともに海に放出され、繁殖していったと考えられている。
このバラスト水はワカメに限らず、外来種や伝染病を媒介してしまう恐れがあることから条約で規制が進められている。

ワカメの他にも、植物の「クズ」「イタドリ」が「世界の侵略的外来種ワースト100」としてあげられているほか、アゲハチョウやコガネムシといった日本では一般的な昆虫も外来種として被害を与えている。
外来種問題は「お互い様」。世界で力を合わせて取り組んでいかなければならない問題だ。

参考


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