#67 沖縄で豚肉が食べられる理由
沖縄県の琉球料理は「豚に始まり豚に終わる」と言われ、肉はもちろんのこと、内臓や顔、耳、血までも使いこなすことで知られており、特に皮つき三枚肉(バラ肉)がよく使われる。また、貧しい時代は豚脂も貴重な栄養源であった。
沖縄では「鳴き声以外はすべて食べる」と言われるほど豚をとことん食べつくす。ミミガーや豚足、市場に並んでいる豚の顔などを思い浮かべれば分かりやすい。ラフテー(豚の角煮)や中味汁(豚のモツをカツオダシで食べる料理)など、豚肉を使った郷土料理はたくさんある。
このように、沖縄で豚肉文化が根付いた背景には中国との関係がある。沖縄に豚が伝わったのは14世紀ごろだと言われている。琉球王国時代、中国の冊封使(中国の皇帝が属国の国王に位を授けるために送る使者)をもてなすために大量の豚肉が必要とされるようになった。一説によれば冊封使節団は400~500人もいて、半年以上滞在したとされる。その人数をもてなすためには1日あたり20頭もの豚を必要としたという。
豚を安定して供給するために養豚が広まり、豚肉を食べることが次第に一般的になっていった。そのころ、日本本土では仏教が全盛だったため、食肉文化が根付いておらず、豚は専ら南西諸島でのみ飼育されたという。
太平洋戦争で養豚は大きなダメージを受けたが、その後アメリカの支援もあり復活を遂げ、現在に至っている。
参考
