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ZINEを編む セクシャリティの、その先へ

以前より取り組んでいた、「セクシャリティ」をテーマにしたZINEの制作が、佳境を迎えています。
原稿整理、構成、台割の作成などが全て完了し、後はイラストとデザインの発注を行うだけ。

ご寄稿頂いた皆さま、2月に締切を設けたにも関わらず、大変時間がかかってしまい本当に申し訳ございません…。
言い訳になってしまいますが、現在、復職に向けた活動と並行して進めているため、思った以上に作業が難航しておりました。

でも、全体のイメージが確定したので、お願いする予定のイラストレーターさんやデザイナーさんへの指示出しも円滑に進む…はず!
何よりも、頂いた原稿が全て素晴らしいものばかりだったので、中身に自信ありです。
勇気を出して募集をかけて本当に良かった。
自分一人では、絶対にここまで「良いもの」は作れなかった。
ご寄稿頂いた皆さまと、募集記事にリアクションを頂いた全ての方々に、心の底からお礼をお伝えしたいです。

記事内で明かすのは初めてなような気もしますが、僕は普段編集に関わる仕事をしています。
けれど、自分が本当に作りたい、この世に生み出したいと思う「ものづくり」ができたのは、今回が初めてなような気がします。
仕事でもない、趣味でもない、言ってみれば人生をかけて行うライフワークと呼べるもの。
それが、このZINEです。

改めて自己紹介しておくと、僕は既婚者で、バイセクシャルの男性。
だから当然、僕の文章はそうした自身のセクシャリティ=属性を通して書いたものになります。
ですが、今回ご寄稿頂いた皆さまは、僕と同じ属性の方も含め、本当に多種多様な性的指向、性自認を持っておられる方ばかり。
その結果、一冊を通して読むと、より「セクシャリティ」というものの奥深さが立体的に感じられるような冊子になっているのではないかと感じます。

そもそも、僕がこうしたテーマのZINEを作りたいと思った動機は、日本ではまだまだ小さい「セクシャルマイノリティ」の声が届けられるツールを、世の中に生み出したかったから。
けれど、皆さまから頂いた原稿を束ねて編集した結果、その声は思った以上に力強く、エネルギーに溢れたものであることが分かりました。
多分、読んで頂いた後には、ちょっとだけ「未来」を覗き見した感覚が得られるはず。

話が少し飛びますが、一説によると、「LGBTQ+」当事者の人口比は、血液型がAB型の方の人口比とほぼ同じだそうです。
そう考えると、「マイノリティ」という言葉の定義自体が少し怪しくなってくると思いませんか?AB型の方と同じ割合で、「LGBTQ+」当事者が世の中に存在しているとしたら…
「僕ら」の声はもっと、力強いハーモニーを奏でられるような気がします。

また、このZINEで綴られている文章は、主に執筆者それぞれの「性的指向」、「性自認」をテーマとしているものですが、読んでいるうちに、「多様性」という概念自体がアップデートされていくような、そんな感覚を僕は抱いています。
「セクシャリティ」は、個人を形作る一つの骨に過ぎず、各原稿の行間から滲み出てくるものは、もっと「人間らしい」、多面的な何か。
少なくとも、マイノリティとマジョリティを分断するものではない、ということだけは確かです。

当初の想定では、まず「LGBTQ+」当事者の方へ届くものができたら良いな、と考えていたのですが、完成形に近づいたZINEを何度も何度も読み返す度、もっと広い海のようなヴィジョンが頭に浮かぶのを感じています。
そもそも、「ストレート=異性愛」だって性的指向の一部です。
そう考えると、当事者とそれ以外の方を隔てる壁は端から存在しない。
だから、より多くの方に、この冊子を受け取ってほしい。

ZINEに詰まった幾つものライフストーリーが、少しでもたくさんの方の心に届くことを願って。
完成までもう少しだけ時間を要しそうですが、僕の目には「未来」が形になる瞬間がすでに視えています。

「セクシャリティ」という表面上の言葉では形容しきれない、その先にある確かな希望と共に。

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