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振り子に代わる螺旋ばね付きテンプ★

イギリスの科学者ロバート・フック(1635-1703)は1660年に、力とそれが引き起こす固体の変形を結びつける法則を発見しました。この法則は、現在ではフックの法則と呼ばれ、物体の弾性変形は力の大きさに比例するというものです。ラテン語で、フックはこの法則を「力と同じくらい伸びる」"Ut tensio, sic uis" と記しています。当時、科学者たちは、他人に流用されることを恐れて、発見を暗号化することがありました。フックは彼の法則のラテン文をアルアベット順に並べて、アナグラム擬きの単語 "ceiiinosssttuu"を作り、著書 『太陽観察望遠鏡』(1676年)の後書き中に発表しました。その後、彼は著書『弾性力講義』(1678年)で、この暗号の種明かしをしました。

フックが残した多くの発見や発明で、最も重要な技術的発明は、当時としては前例のない精度を持つ懐中時計で、その誤差は1日あたり1分未満でありました。この高い精度を実現するため、フックは脱進機構(図1)と螺旋ばね(図2)を時計の設計に組み込みました。フックの発明以前の時計は1日に15分以上の誤差が生じるため毎日巻き上げる必要がありました。19世紀末までに、フックの【ひげゼンマイ付テンプ】ばね式時計はさらに改良され精度が10倍に向上し、これにより船員は正午の瞬間を正確に知り、船の存在する海上の経度を0.5度の精度で知ることができるようになりました。
(注)緯度の測定は、太陽の高度の測定からわかりますが、経度の測定には正確な時間を知る必要があります。大航海時代に正確な時計が必要でした。

1. 脱進車を駆動する力は、主ゼンマイまたは重りが下がることによる。脱進機のアンカーが振動することで、脱進車は連続的にではなく、1ノッチずつ回転する。2. 螺旋ばね【ひげゼンマイ】を備えたテンプは振り子として機能する。テンプはアンカーの振動を遅くかつほぼ均一に保ち、脱進車のエネルギーを節約する。3. 脱進車はアンカーを介してテンプを押し、テンプの振り子として機能により制御された一定の速度で1ノッチずつ回転する。

【参考文献】

http://www.isc.meiji.ac.jp/~syazaki/1107-11Shimane/Kleiber.pdf


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