なぜ人は選ぶのか?効用と無差別曲線で考える消費者の行動
人はなぜその商品を買うのか?
この問いに答えるのが "効用(utility)" という考え方です。
1. 効用は「満足度」を表す
効用とは、
👉 消費によって得られる満足度
を表します。
例えば、コーヒーを飲んだり、スマホを使う、それぞれに「満足」があります。
ここで重要なのは、数値そのものではなく"順位" です。
つまり、AよりBが好き、この組み合わせの方が満足 ということがわかればOKです。
2. 効用関数は「好み」を数式で表す
この満足度を数式で表したものが 効用関数 です。
効用U = U(x, y)これは
- x:財Aの消費量
- y:財Bの消費量
二つの組み合わせで満足度が決まるということです。
この形にしておくことで、数学的に分析できるようになります。
3. 無差別曲線は「同じ満足の組み合わせ」
無差別曲線(Indiffence Curve)とは、同じ満足度を与える組み合わせの集合 です。
例えば
- コーヒー多め + 紅茶少なめ
- コーヒー少なめ + 紅茶多め
が同じ満足である、といった具合です。
無差別曲線の基本図は以下の通りです。
- 横軸:財X
- 縦軸:財Y
- 右下がりの曲線
- 複数本:右上ほど効用が高い
- 曲線上はすべて同じ満足

4. 無差別曲線の性質は必ず押さえる
🟥 右下がり
片方を増やすならもう片方を減らす必要がある
🟥 交わらない
異なる満足度が矛盾するため
🟥 原点に対して凸
だんだん代替しにくくなる
🟥 特殊な形状の無差別曲線
⚫︎ 消費することがマイナスになる財
財xを騒音、財yを好きな音楽とした場合、財xの騒音は消費を減らすほど効用が高くなります。
この場合、効用水準を保つためには、財yを減らす必要があります。
- 右上がりになる

⚫︎ 二つの財を一緒に消費すると効用が低くなる財
ビールとケーキを一緒に消費するとどちらも美味しく感じないことから効用が低くなります。
- 原点に対して凹になる

⚫︎ ある財を完全に他の財で代替できる財
100円硬貨は50円硬貨2枚で代替できるため、この2財は完全代替財といえます。
- 右下がりの直線になる

⚫︎ どちらか一方の財には関心がない
靴は右足と左足が揃って消費されるため、完全補完財の関係になります。
- L字型の形状になる

5. 限界代替率は「どれだけ交換できるか」
無差別曲線の傾きには意味があります。
財Xを1単位増やすために、財Yをどれだけ減らせるか?を表すのが 限界代替率(MRS)です。

以下のように
- 傾きが急 = 代替しやすい
- 傾きが緩 = 代替しにくい

🟥 限界代替率逓減の法則
同じ無差別曲線上では、ある財の消費量が増加するにつれて、限界代替率は低下することをいいます。
ビールをたくさん飲んだあとは、ビールよりも他のものが欲しくなるようなことです。
✅ 自分用のまとめ
効用 = 満足度
効用関数で好みを表す
無差別曲線 = 同じ満足の集合
右下がり・交わらない・原点に凸
MRSは交換レート
満足が同じなら組み合わせを選ぶ
