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遠い花火の音|風まかせ文芸部

 日暮れの熱気のなか、汗をかきながら二人で帰っていた。
 河川敷に差し掛かると、ユメカはペットボトルを片手にしゃがみ込んだ。

「お盆は親と泊まることになるけど、ナオトはどうするの?」
「俺は仕事もあるしな。ユメカはゆっくりしてきたらいいさ」

遠い花火の音が聞こえてくる。

 ナオトは、線香花火を不安そうに握りしめていた幼いナナの顔を思い出した。
 離婚してから、ナナには随分会っていない。

ナオトは立ち止まり、音のする空を見上げた。

#風まかせ文芸部
#遠い花火の音