📌 基礎控除のギャップ資料を上げておきます
📌 基礎控除のギャップ資料を上げておきます
「今回のギャップとは、制度改正によって生じた所得レンジごとの恩恵の差を指します」

【基礎控除の増加とレンジ管理】今年と来年の“動ける期間”をどう使うか
令和7年の税制改正をきっかけに、基礎控除が段階的に増えていきます。
つまり、同じ所得レンジにいるだけで“自動で減税が効く”期間が続くということです。
生活コストが上がり、円安で物価高が続いた数年を振り返ると、正直「タイミングとしては遅い」と感じる部分もあります。
還元と言われても、どちらかと言えば“事後的なキャッシュバック”に近い印象を受ける方も多いはずです。
とはいえ、制度が動く以上、僕たちはその環境を前提に計画を立てていくしかありません。
ここでは、今回の基礎控除の見直しがどんな意味を持つのかを整理していきます。
1. 基礎控除は「何もしなくても効く減税」
基礎控除は、行動が必要な控除ではありません。
他の控除と比べると性質がはっきりします。
ふるさと納税: 手続きが必要
社会保険料控除: 支払額に依存
給与所得控除: 給与体系に依存(ここも改正あり)
こうした控除とは違い、ただ同じ所得レンジにいるだけで勝手に効くのが基礎控除です。
令和7年の大幅改正に続き、令和8年以降も当初予定より増額されたため、課税所得が自動的に下がり、結果として所得税が下がります。
これが政府の「物価高騰への還元策」という位置づけです。
2. ここまでの話は“所得税”。住民税は据え置き
税目の区分をはっきりさせておきます。
今回の基礎控除の増額 → 所得税の話
個人住民税 → 現時点では据え置き
個人住民税は地方自治体の財源なので、国のように柔軟に動かせません。
昨年、知事会などで反対の声が上がっていたこともあり、住民税側は慎重姿勢が続いています。
この「所得税だけが動く」というズレが、今回の恩恵の偏りにつながります。

3. 恩恵は“レンジ”で決まる:高所得者が必ずしも得をするわけではない
基礎控除は最大104万円ですが、高所得者はゼロになります。
今回の改正による控除の増額による恩恵は 中間層が最も大きい という構造です。
世間では「高所得者は優遇されている」という声がよく上がりますが、基礎控除だけを切り取ると必ずしもそうとは言えません。
ここは、以前書いた 名目成長の罠(ブラケットクリープ) ともつながります。
給与が上がっても、レンジが上がれば控除が縮み、手取りが増えにくい。
だからこそ、自分がどのレンジにいるかを把握することが“戦略”になるわけです。
4. タイムライン:制度が緩むのは今年と来年が中心
今回の基礎控除の増額は、時間軸で見ると次のような流れになります。
令和7年(去年):大幅改正
令和8年(今年):当初予定より控除増
令和9年:制度の効果が定着
令和10年:まだ確定していないが「引き締め」が示唆されている
つまり、制度が緩むのは 今年と来年がピーク という見方が自然です。
制度が緩む時期に合わせて動くのは、税務戦略の基本。
逆に、引き締めが入る前にポジションを整えておく必要があります。
まとめ:僕たちは「計画」をもとに進んでいく
大切なのは、感情論ではなく 数字と計画 です。
自分がどのレンジにいるか
令和8〜10年のどこを見据えるか
名目成長の罠をどう回避するか
制度が緩む期間にどう動くか
この “制度 × 自分の位置づけ” を重ねて見ることで、 今年と来年のチャンスがより明確になります。
令和10年分はまだ確定していませんが、現状では引き締めの可能性が高いと言われています。
だからこそ、動けるのは今年と来年──このタイミングをどう使うかが鍵になります。
