ファイブセンス1
FIVE SENSE
【都内:マンション内の花壇】
おばあちゃん:わーっ!! 💦 火が、だ、誰かー!! 💦
達也:ん? 壁の向こうか? (じーーっ透視)
おばあちゃん:わーわー💦
達也:わー!! 消火器ー!!
(あたふた、あたふた……)
達也:ふぅ~💦 上手く消えたな~。ばあちゃん、何やってるんだよ!! 燃え広がってたら大火事になってたぞ💦
おばあちゃん:ごめんなさい💧枯れ葉でお芋を焼こうとしたら、火が大きくなっちゃって💦
達也:俺が通りかからなかったら大騒ぎになってたぞ💦
おばあちゃん:本当にごめんなさい…。昔を思い出してやってみようとしたんだけど…もうやらないわ。
本当にごめんなさい💦 それにしても、手際が良かったわね💦
達也:これでも消防士だからな♪ 今日は非番で、飯でも食いに行こうと思ってこの道を通ったんだよ。
おばあちゃん:お詫びにこれを…さっき新聞の間に挟まっていたんだよ💦
達也:ん? 割引券?
おばあちゃん:昨日から3日間、広場の公園でグルメフェスをやってるみたいで。それは半額チケットみたいだよ。
達也:半額か~♪ ありがとな、ばあちゃん。焼き芋は店で買えよ💦
おばあちゃん:はい、ごめんなさい。けど、あんな塀に囲まれているのに、どうして見えたのかしら?
煙なのかな?
【広場の公園:屋台店】
直人:桃花さ~ん、やっぱり値段設定を下げないと、
お客さん来ないっすよ~💦
桃花:仕入れ値もあるのに、これ以上値段を下げたら赤字よ💧
直人:売れなかったらもっと赤字じゃないっすか~。
俺のバイト代、ちゃんと出るんっすよね💦
桃花:それは、あなたの「企業努力」次第よ♪
直人:企業努力って? 💦
桃花:はいはい、おしゃべりしてないで、早く呼び込みしてきてちょうだい!
直人:え~💦
〈広場〉
達也:へ~、結構店が並んでるんだな~。B級グルメ? あのカレーうどん、美味そうだな~♪
直人:あ、お兄さん! タラバガニのパスタはどうですか?
達也:タラバ? なんか高そうだね💦
直人:ちょっと値段は張りますけど💦 味は絶品、保証しますよ♪
達也:いくらなの?
直人:ヨンキュッパです💦
達也:498円? 安いね~♪
直人:いやいや💦 4,980円です💦
達也:たっかー!! ないない💦 ほか回るわ~💧
直人:割引チケットとか持ってないですか? 💦
新聞の折り込み広告とかに付いてるんですけど。
達也:あっ!! さっき、ばあちゃんがくれたやつかな? これ?
直人:そうです♪ そのチケットだと、税込2,500円で食べられますよ!
達也:それでも高いな~💦
直人:あ、この無料ドリンクチケットもあげますよ
達也:無料ドリンクか~。それなら食ってみようかな~♪
直人:ありがとうございます💦 桃花さ~ん♪ 1名様入りま~す!
〈キッチン内〉
桃花:直人、やるわね~♪
直人:やりますよ! やらないと俺のバイト代ないですからね💦 後でドリンクチケット補充してくださいよ。
桃花:さっき1枚渡したでしょ?
直人:さっきの「企業努力」に使ったんですよ💦
〈カウンターテーブル〉
直人:お待たせしました。タラバガニのクリームパスタです。
達也:おっ!! 美味そうだね~♪(パクッ)んま~っ!!
なにこれ、めちゃめちゃ美味いじゃん!
直人:でしょ~♪ うちのシェフは本物ですからね。
(通行人の女性たちが足を止める)
女性客1:なになに? ちょっと行ってみる?
子供:パパ、あれ食べてみたい♪
パパ : ちょっと行ってみるか?
桃花:直人君、外にお客さんが並び始めたわよ♪
直人:おっ!! やった~♪
達也:俺が客寄せしたのか? 💦
桃花:ん?(パク)あら? なんだか味がぼやけてるかな?火の通りが悪いのかな? あれ? 💦 火の出が悪いわ!
大輝:ん?(クンクン)…ガス臭いな。ここからか?
桃花:どうしちゃったんだろう。プロパンはまだ新しいのに…。あら、お客さん! 厨房には入らないでください💦
大輝:あっ!! ごめん💦 なんかガス臭かったからさ。
桃花:えっ!!そうですか? 全然臭わないですよ💦
達也:あの~、お会計はどこでするの? ……ん?
(じーーっ)わー!! そのボンベ、バルブの中が錆びて詰まってるぞ!!
大輝:そっか~💦(キュッキュッ)あっ!! 臭いが消えた♪ やっぱりガスが漏れてたんだ。
桃花:そんなはずないわよ💦 そのボンベの中身は新品なのよ。
達也:どれどれ…。ん? あ~、やっぱり。以前にぶつけて少し変形してるな。
桃花:そうだったの? 💦 ごめんなさい💧知らなかったとはいえ、私の管理不足だったわ。直人~、このプロパンどこで用意したの?
直人:はいはい💦 近くの販売所っすよ。それよりお客さん、「遅い」って怒ってますよ!
桃花:ガスが危なくて使えないから、今日はもう閉店するわよ。
直人:え~、マジっすか~💦
大輝:ん? またガス漏れの臭いがする!!
達也:えっ!! 💦 すみません、一度一緒に見回ってもらえませんか?
大輝:えっ、俺と?
〈他の屋台店〉
大輝:(クンクン)臭いの元は…ここかな?
達也:了解。すみませ~ん!今すぐガスの使用をやめてください!!
店員:えっ? そんな急に言われても困りますよ~💦
達也:私は消防士です! ガス漏れチェックをします。(じーーっ)やっぱりここもか!!
〈野外ステージ〉
愛梨:(歌い出す)
「麦わらの~♪ 季節を越~えて♪ いつまでも~♪ 忘れない~ように~♪」
(ドカーン!! )
客たち:きゃーっ💦 わーっ!! 💦
愛梨:えっ? 💦 なになに!?
〈屋台店付近〉
達也:マジか!! 💦 露天商の皆さん!! ガスのバルブを閉めて避難してください!!
大輝:俺はまだ臭いがするところをチェックしてくるよ! 💦
達也:助かります!!
〈野外ステージ周辺〉
桃花:わ~、瓦礫(がれき)がすごいわ💦
女の子:ママ……。
愛梨:あっ!! あの瓦礫の下から女の子の声がするわ!!
斗真:なんだって!! 💦 うぉー!! おりゃー!!
愛梨:す、すごっ!! 💦
桃花:素手で瓦礫を持ち上げてるわ💦
斗真:ん? いた!! 大丈夫か? 💦
女の子:うん……。ママがいなくなったの……。
斗真:すぐ見つけてあげるから、まずはここから離れよう!!
桃花:私が連れていくわ💦
斗真:頼む💦
愛梨:あと、あの辺から小さな「息遣い」が聞こえるわ💦
斗真:どの辺だ? 見当たらないぞ!
愛梨:雑音が多くて、上手く聞き取れないわ……💦
達也:(じーーっ)いたっ!! 今の場所から1メートル後ろだ!!
斗真:お、おう💦 うぉー!! …よし、いたっ!!
愛梨:さっきの女の子のお母さんかしら? 💦
女性:みずきは…
愛梨:女の子はさっき助け出されましたよ💦
女性:良かった…
斗真:いま助けるから、頑張れよ!! 💦
【病院】
警察官:本当に皆さん、ご苦労さまでした💦 皆さんのおかげで、あんな大事故だったのに死者ゼロで済みましたよ。
達也:本当に良かった~。被害がこれ以上増えなかったのも、大輝君のおかげだよ♪
大輝:俺はプロパンボンベを回っただけで、桃花さんがいち早く(異変に)気づいてくれたからだよ。
桃花:愛梨ちゃんが被害者の居場所を見つけてくれて、斗真君の力も本当に凄かったわね~♪
愛梨:私の耳も、雑音の中だとあまり役に立たないし……。斗真君のパワー、凄かったよ♪
斗真:いや、達也さんの助言が助かったよ💦 達也さんは、なぜ的確に被害者の居場所が分かったんですか?
達也:俺は昔から特殊能力みたいなものがあってさ。
信じられないかもしれないけど、壁のさらに奥まで「見える」んだよ。
大輝:俺は信じるよ。俺も昔から鼻が良くてさ、
匂いで色んなものを識別できるんだ。今ではその能力を活かして、鉱山でガスチェックの仕事をしてるんだよ。
桃花:鉱山のガスなんて無味無臭なものが多いのに、よく分かるわね~。
大輝:そうなんだよ。桃花さん詳しいですね。
俺は警報機よりもいち早く感知できるから、鉱山では重宝されてるんだ💦
桃花:まあ、私の仕事もガスがないと始まらなし、私は昔から、料理を食べただけで素材と調味料の分量まで分かるのよ。
愛梨:私は音楽が好きで、一度聴いたら音符や弾いている楽器も分かっちゃうんです。「耳コピ」が得意というか、少し集中すれば、1キロ先の話し声も聞こえますよ♪
斗真:みんな凄いね~! 俺なんて、重い物を動かすことしか得意じゃなくて。でも体を動かすのが好きだから、今は体育教師をやってるんだ。
達也:普通に考えても、みんな凄い能力だよ。けど、それを人に知られると変な目で見られるのが怖くて、今まで人には黙ってた感じかな?
一同:そうそう。
警察官:あ、皆さんに紹介したい人がいるんですよ。
達也:誰ですか?
