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「泣かないで」は逆効果?子どもの感情を育てる親の声かけとは【発達心理学】

「泣かないの。」

「そんなことで怒らないよ。」

子どもが泣いたり怒ったりすると、つい口にしてしまう言葉です。

もちろん、子どもを困らせたいわけではありません。

「早く落ち着いてほしい。」
「気持ちを切り替えてほしい。」

そんな親心から出る言葉だと思います。

私も、子育てをする中で何度もそう思ったことがあります。

でも、発達心理学を学ぶ中で知ったのは、子どもはまず「感情を感じること」から学び始めるということでした。

感情をなくすことではなく、自分の気持ちを理解し、少しずつ付き合えるようになること。

それが、社会性や人との関わりの土台になっていくのです。


子どもは最初から「怒り」や「悲しみ」を知っているわけではない

私たち大人は、

「悲しい」
「悔しい」
「恥ずかしい」

そんな気持ちを言葉で表現できます。

でも、生まれたばかりの赤ちゃんは違います。

発達心理学では、生まれたばかりの赤ちゃんは、まず「心地いい」「不快だ」という大まかな感覚から感情を経験し、その後、成長とともに怒りや悲しみ、怖さなどを少しずつ区別できるようになると考えられています。

つまり、子どもは最初から感情を理解しているのではなく、毎日の経験の中で少しずつ学んでいくのです。


子どもは大人の表情を見て感情を学ぶ

赤ちゃんは、大好きなお父さんやお母さんの顔をよく見ています。

嬉しいときの笑顔。

驚いたときの表情。

困ったときの顔。

そんな日々の表情が、「これは嬉しいという気持ちなんだ」「こういうときは悲しいんだ」と学ぶきっかけになります。

だからこそ、親が完璧である必要はありません。

大切なのは、感情を持つ人として自然に接することです。


子どもの気持ちを「代弁する」ことが心を育てる

転んで泣いたとき。

おもちゃが壊れて怒ったとき。

兄弟とケンカして悔しかったとき。

そんな場面で、

「泣かない。」

よりも、

「痛かったね。」

「悔しかったね。」

「びっくりしたね。」

と声をかけることがあります。

このように、大人が子どもの気持ちを言葉にしてあげることは、感情を理解する力を育てる関わりとして知られています。

子どもは、

「この気持ちは"悔しい"っていうんだ。」

「今の私は悲しかったんだ。」

そんなふうに、自分の心を少しずつ理解できるようになります。


感情を話せる子は、人との関わりも育っていく

感情は、我慢するものではありません。

もちろん、何でも好きなように表現していいという意味ではありません。

怒ることも、泣くことも、悲しむことも自然なこと。

その上で、

「どうやって伝える?」

「次はどうしてみようか?」

と一緒に考えることが大切です。

発達心理学では、こうした感情を少しずつコントロールする力が、人との関わりや社会性の発達につながると考えられています。


今日からできる3つの声かけ

感情を育てるために、特別な教材は必要ありません。

毎日の会話の中で十分育てることができます。

例えば、

✔ 「悲しかったね。」

✔ 「どうしたらよかったと思う?」

✔ 「ママもそんな気持ちになることあるよ。」

こんなやり取りを積み重ねることで、子どもは自分の感情だけでなく、相手の気持ちにも少しずつ目を向けられるようになります。


私が教室で大切にしたいこと

私は、子どもたちに「泣かない子」になってほしいとは思っていません。

嬉しい。

悔しい。

悲しい。

楽しい。

いろいろな気持ちを安心して表現できる子になってほしい。

そして、その気持ちを受け止めてもらった経験が、お友達の気持ちを考えられる力につながってほしいと思っています。

教室でも、

「どうしてそう思ったの?」

「どんな気持ちだった?」

そんな問いを大切にしながら、一人ひとりの心の成長を見守っていきたいと考えています。


おわりに

子どもの感情は、「なくすもの」ではなく、「育てるもの」。

泣く日も、怒る日も、すべてが心を育てる大切な経験です。

正解を急がず、まずは気持ちに寄り添うこと。

その積み重ねが、自分の気持ちを理解し、人を思いやれる力へとつながっていくのではないでしょうか。


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