なぜ不安は消そうとすると強くなるのか
私たちは不安を消そうとする
不安は気持ちのいいものではない、胸がざわつき未来が暗く見える。何か悪いことが起きそうな感覚が続く…。
だから私たちは自然に早く消えてほしいと思う。
そればかりか、できれば考えないで済ませたいし前向きに切り替えられたら楽だとも感じる。
本を読んだり音楽を聴いたり誰かに相談したりする。それらは悪いことではない。
ただ心の奥ではこの不安はあってはいけないと静かに判断している。ここから少しずつ苦しさが増えていく。
消そうとするほど強くなる理由
不安をなくそうとすることは、実は不安に強く注意を向けることでもある。
まだあるか…消えていないか、どうすれば消えるのか…。
そう確認するたびに不安は繰り返し思い出される。
さらに 不安を感じている自分を責め始めることもある。どうしてこんなに弱いのだろう。どうしてうまく切り替えられないのだろう。
…すると不安は一つではなくなる。
最初の不安に、不安であってはいけないという抵抗が重なる。
強くなっているのは不安そのものというより、それに抗おうとする力なのかもしれない。
不安は消すものではない
ではどうすればいいのだろうか?
答えはとても静かだ。それは「消そうとしない」こと。
不安があると気づいたら「ああ、不安があるな」とそのまま認める。
胸が少し締めつけられている
未来を想像している
体がわずかに緊張している
それらをしっかりと見ること。
不安を追い払わなくていいし、戦わなくていい。ただ起きていることをそのまま感じる。
不思議なことに見られている不安は少しずつ形を変えていく。
なぜならそのときあなたは不安そのものではなくそれを見ている側に立っているからだ。
消そうとする限り不安と一体になっている。見ているときそこにはわずかな距離が生まれる。
その静かな距離こそが「安心の入口」なのかもしれない。
