『赦し』やってみよう|感情の奥にある“ほんとう”を見てみよう【中編】
はじめに 「もう一歩、自分の心と近づいてみる」
前回の前編では、「モヤモヤやイライラに気づくこと」 が赦しのはじまりだとお伝えしました。
今回はもう一歩
「なぜ、そこまで反応したのか?」
その“奥”を見つめていく練習をしていきます。
これは、ちょっとだけ勇気がいります。 でもそのぶん、心がふっと軽くなる感覚が大きいステップです。
1. 表面的な感情の“奥”には、本音が隠れている
たとえば、こんな感情が湧いたことはありませんか?
「あの人ばかり褒められて、なんかムカつく」
「なんで私ばっかり損してるの?」
「どうせ私は大したことないし…」
このような反応は、表面的には「怒り」「不満」「落ち込み」ですが、
実はその奥に、
「見捨てられたくない」 「認められたい」 「ちゃんと大事にされたい」
という“本音”や“怖さ”が隠れていることがとても多いのです。
感情の奥には、いつもあなたの「守りたいもの」があります。
2. 「私は特別じゃないとダメ」という思い込み
多くの人が無意識に抱えているのが、
「私は特別じゃないと価値がない」
という思い込みです。
それは、子どもの頃に「頑張ったときだけ褒められた」経験だったり、 SNSで「目立たないと存在価値がない」と感じてしまう環境だったり、
さまざまなきっかけで根づいていきます。
でもこれは、私たちをとても苦しめます。
「特別にならなければ」 「認められなければ」 「正しくなければ」
と、自分にプレッシャーをかけ続けてしまうからです。
3. 具体的なシーンと“奥にあるもの”
実際の日常で、どんなふうに心の奥を見ていけるのか。
シーン1:上司に評価されなかった
表:イライラ・がっかり・「なんで自分ばっかり」
奥:「認められてないと価値がない」「見てほしい」
シーン2:友人の自慢話にモヤモヤ
表:「うざい」「羨ましい」
奥:「私には何もない気がする」「置いていかれたくない」
シーン3:家族に否定された
表:「なんでそんな言い方するの?」「悲しい」
奥:「わかってもらえないのは怖い」「このままじゃダメなんじゃないか」
こうした“奥の声”に気づいていくことが、 赦しの中級ステップです。
4. 実践 「私は正しかったのではなく、ただ怖かっただけ」
感情を見つめたら、 次は“認識をゆるめていく”段階です。
そのために、こんな風に心の中でつぶやいてみてください。
「私は怒っていたけど、本当は怖かっただけなんだ」 「私は正しさにしがみついていた。でも、それは不安だったから」 「私が感じていた“足りなさ”に気づけてよかった」
これは、自分を責める言葉ではありません。
むしろ、 「よくここまで守ってきたね」 と、自分をねぎらう言葉なのです。
5. 思考から“祈り”へ──心との穏やかな対話
ここからは少しずつ、
「正しさ」から「静けさ」へ 「証明」から「受容」へ
シフトしていく時間です。
感情を見つめたあとは、
そのまま目を閉じて深呼吸する
心の中で「大丈夫だよ」と声をかけてあげる
その瞬間の“沈黙”を感じてみる
そんな静かな時間こそが、 一番深い赦しの場かもしれません。
おわりに 「自分の中の"本当の声"に出会う」
「赦し」は、誰かを許すことでも、 自分を変えることでもありません。
“本当の自分の声”に気づいて、抱きしめてあげること。
今回のワークは少しだけ踏み込んだ内容でしたが、 「ちょっとでもやってみよう」と思ってくれたあなたは、 もうすでに赦しを始めています。
次回はいよいよ、 「世界そのものを赦す」視点へと進みます。
ゆっくりで大丈夫。 また一緒に進みましょう。
