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映画【教皇選挙】は、まさに今タイムリーな極上ミステリーが興奮度高めで味わえます!

久しぶりに超満席の映画館で、映画【教皇選挙】を観てきました。先日教皇フランシスコが88歳で崩御されたばかりで、これから本物の〈コンクラーベ〉が行われる貴重なタイミング。

私ももちろんその中の一人でしたが、これまで漠然としたイメージしかなかった〈コンクラーベ〉の裏側を、フィクションでも“のぞき見“してみたい人たちが大勢観に来ていた感じでした。

大学の卒業旅行でローマに滞在していた三日間とも、バチカン市国が気に入って通いつめた私。たまたまローマ教皇がバルコニーに出てきて手を振ってくださる機会にも恵まれ、そのときはクリスチャンでもないのに感動で胸がいっぱいになったことを覚えています。

全世界に14億人以上の信徒を有するキリスト教最大の教派、カトリック教会。その最高指導者にしてバチカン市国の元首であるローマ教皇を決めるのが教皇選挙<コンクラーベ>。

映画【教皇選挙】公式ホームページより

外部からの介入や圧力を徹底的に遮断して、バチカン市国のシスティーナ礼拝堂で秘密裏に行われる選挙戦。実際にどんなやり取りがあるのかはフィクションのところがあるにせよ、この映画によってその謎のヴェールがはがされたところがあるように感じました。

世界各国から100人を超える強力な候補者(枢機卿)たちが集まり、その中からたった一人が選ばれることになるわけです。投票総数の3分の2以上の得票を得ることが必要で、今回の本物の選挙はスムーズに行くのか、映画のように何度もやることになるのか?非常に興味深い話です。

ちなみに前回は5回目の投票で、ブエノスアイレス大司教のホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿が選出され、教皇フランシスコとなりました。史上初の、南アメリカ大陸出身のローマ教皇でした。

たとえどんなに小さな組織でも、トップに君臨するということは強大な力を得ることになるわけです。ましてやカトリック教会のトップになるということは、神様と同じ存在として崇め奉られるようなイメージがあります。

【枢機卿(すうききょう)】 教皇に次ぐ高位聖職者で、教皇の最高顧問。選挙権は80歳未満の枢機卿だけが持つ。

映画【教皇選挙】公式ホームページより

〈枢機卿〉という立場の人間たちが虎視眈々と最高指導者の地位を狙う野心を持つのは当然と思われ、映画の中でもそのパワーゲームが次々と繰り広げられることになります。

まさに政治家同士の争いのようで、水面下で蠢く陰謀、差別、スキャンダルの数々…。ドロドロとした人間模様を、これでもかと見せつけられます。

聖職者である〈枢機卿〉の人たちが、私たち凡人となんら変わらない一人の人間としてのエゴをむき出しにする様は、あぁ人間ってこういう生き物なんだということを改めて感じさせられたようで、私は正直少し背筋が寒くなりました。

何名かキーマンになる登場人物がいますが、やはり一番印象に残っているのが<コンクラーベ>を執り仕切ることになってしまった〈主席枢機卿〉のローレンスでした。

彼は信仰に悩みを抱えながらも前教皇の慰留によって〈主席枢機卿〉の地位に留まり、<コンクラーベ>を正当に成し遂げるため必死に闘い続けました。

彼自身は決して教皇の座を狙っていたわけではなく、親友のベリーニに投票し続けていました。ところが不正やさまざまな問題が次々と明るみに出てきて情勢が刻々と変化し、<コンクラーベ>自体の終わりがまったく見えない状況をなんとか打破するために自らが教皇となる決意を固めます。

自分の名前を書いた一票を投じた瞬間、衝撃的な事件が起こりました。ローレンスにとっては、前教皇や神様が自分が次の教皇になるにはふさわしくない人間であると示唆されたような想いになったことでしょう。

結局はチェスのときに「8手先を読んでいる」と言われる前教皇の計画にローレンスが知らぬ間に手を貸すことになり、ローレンス自身も含めて対立候補は失脚。最後はまんまと前教皇の思惑通りにチェックメイト…そんな映画の結末だったように感じました。

<コンクラーベ>の結果が出た後に発覚した、新教皇に選ばれた〈枢機卿〉の大きな秘密。これが仮に現実であるならば、果たして新教皇に君臨することは認められるのでしょうか?時代の流れからすると、そこは永遠に隠されたまま…もあり得るのでしょうか?

実は新教皇は、前教皇が思い描いた“完璧な形“でのチェックメイトの道を選択せず、自らの意思を貫き通します。その秘密を知ったローレンスもまた、静かに秘密を飲み込むことにしました。

これについては、二人とも前教皇の企み、すなわち“死してなお完全勝利“を拒みたい気持ちがあったからのようにも感じました。

新しい教皇が誕生するということは、新しい時代が始まるということ。先日崩御された教皇フランシスコも、イスラム教との対話や女性の登用、同性カップルへの道を開くなど、かなり「大胆な改革」を進めて評価された方のようでした。

今まさに7日に始まる現実の〈コンクラーベ〉の準備が、システィーナ礼拝堂で着々と進められているようです。結果を示すために必要な、ストーブや煙突の設置など…。

映画の中でも〈枢機卿〉の″多様性″が描かれていましたが、今回の現実の〈コンクラーベ〉で投票権を持つ〈枢機卿〉についても歴史上初めてヨーロッパ出身者が半数を下回り、アジア・中南米・アフリカなど″多様性″が進み、これまでになく予測が厳しいと伝えられているようです。

トランプ大統領がローマ教皇に扮したAI画像をSNSに投稿し「次の教皇になりたい」とジョークで言ったそうですが(これには不快感を覚えましたが)、これまでの〈コンクラーベ〉では起こり得なかったことが、再び起きる可能性もありますよね。

今回の〈コンクラーベ〉は、これまでにない強い好奇心を持って行方を見守りたいと思っています。

聖職者が政治家に見えてくるほどの熾烈なパワーゲーム、投票を重ねるたびに目まぐるしく変わる情勢、そして息を呑む急展開のサプライズ。政治的分断が深刻化している現代社会の縮図のような選挙戦の行方は、悲劇か、それとも新たな時代の希望をたぐり寄せるのか——。あらゆる観客の好奇心を刺激しながら、先読みを一切許さないストーリー展開で魅了する超一級のミステリーが、遂にその禁を解く。

映画【教皇選挙】公式ホームページより

この公式ホームページの文言通り、最初から最後まで綿密に計算し尽くされた圧巻のストーリー展開に魅了された映画【教皇選挙】。

セットで再現されたシスティーナ礼拝堂の再現性も素晴らしく、その世界観にもう一度浸りに行きたいと思っています。上映館も増えたそうですし、観るならまさに「今でしょ(古い…)」!!

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