シアトルからポルトガルに忍者が来りて笛を吹く
note の勝手がつかめずにぼんやりしていたら、「“スキ” を押したら tip を請求された」と教えて頂いて、びっくりした。チリに長くお住まいのブロガーさんも仰っていたけれど、私はもう日本に銀行口座を始めとした金銭を扱う手立てがないので、tip とか有料記事とか全然考えていないし、人様にお金を払って読んでいただくような物は書いていない。物を書いて、それに対する対価をもらうことが前提でないからこそ自由があるわけで、勝手に私のために小銭を稼ごうとしてくれなくていいんすよ、note さん……。
試行錯誤して、多分もう金銭を乞わない設定に直したとは思うが、もしまだ tip を要求するようなメッセージが出ましたら、教えていただけると助かります。すいません。
さて、気を取り直して。
二月の頭からポルトガル語のクラスを取っていたのだが、その一期目が三月末に終わり、いわゆる春休みに入っていた。だが、note の引っ越しを含め、不動産探しや不動産ローンの申し込み(日本は知りませんが、ポルトガルでは物件を見つける前に銀行とローンの確約を結んでおくらしい)、ポルトに納豆を買いに行ったり、映画館デビューしたり(これについては後程)、毎日があっという間に過ぎ、気が付いたらシアトルから友達が着く日になっていた。
タイトルで「忍者」と誇大広告したが、忍者というのは私の親しい友人たちだ。忍者とは言うものの、皆アイルランド、スウェーデン、フランス、ドイツ系米国人で、日系は私だけである。が、過去に日本、メキシコ、カナダ、シカゴ etc. と一緒に旅行して、誰が呼び始めたか(多分、自分?)、忍者グループと名がついた。
仲の良い友達に会えるのは嬉しかったが、私もポルトガルに移ってまだ半年弱なので、彼らのガイドになれるほど地域を知っているわけでも、通訳になれるほどポルトガル語に堪能なわけでもない。なので、まあ「一緒に遊ぼうポルトガル」的な一週間を過ごした。
まずはポルトで数日。忍者たちがガイドブックで調べておいた観光名所を回った。
Porto 編

Capela das Almas
ここは納豆を買いに Chen さんのお店に行く度に通るので、私的にはあまり感動はない。Manteigaria Pastéis de Nata
例のパステル・デ・ナタ。私はあまり甘いのは好きじゃないので、パスしてコーヒーだけ頂きました。

Mercado do Bolhão
まじでシャレオツに綺麗になってしまったボーリャオ市場。タパス的に一皿 5〜10€ 位で、ウニだの牡蠣だのカニだのチーズだのが食べられて、白ワインなんかもグラスで売っている。住んでる者にとっては若干割高だが、TIMEOUT に行くよりはお勧め。TIMEOUT がなんであんなにちやほやされているのか分からない。ただの、でっかいフードコートじゃないか……。
A Pérola do Bolhão
いわゆるお土産用の缶詰屋さんですな。確かに洒落てます、パッケージ。でもスーパーに行ったら 1 ユーロ位のイワシの缶詰が、こじゃれた絵で飾ってあるだけで 6 倍位しちゃうっていうのは、私的にはうーむ、だが、忍者たちはこぞって買っていた。中には一缶 40€ のロブスターの缶詰を買った忍者もいて、「東海岸帰ったら生のロブスター 3 匹位買えそうな値段だな」と言わずにはいられなかった。
あと、入店はしなかったが、Majestic Cafeなんかもチラッと外から。

Santo Ildefonso
常設なのかどうかは分からないが、クラフトフェアみたいなマーケットが出ていて、ストリートミュージシャンもいて、楽しい所だ。

Porto São Bento
タイルで有名な駅。

Catedral do Porto
パリのモンマルトルを彷彿とさせる高台にある。ちなみに写真に写っているアジア系のカップルは、多分新婚旅行かなんかでカメラマン付きで旅行しているようだった。……それともインスタ用カメラマン? それから、この日はサッカーの試合があったみたいで、大騒ぎをしているフーリガンたちがいた。


Mito Restaurante
相棒の誕生日が偶々忍者滞在中だったので、普段なら行かないようなシャレオツなレストランに行った。私はポルトガル語で “Temos uma reserva para as vinte e trinta(8:30pm に予約してます)” を練習して挑んだ。……通じたけど、その後に聞かれたことが分からなくて鳩豆状態になり、そしたら私のポルトガル語なんて足元にも及ばないような完璧な英語で「お名前は?」と言いなおされた……。ポルトだもんね、サービス業だもんね……。
ここ、美味しかったし雰囲気も良かったので、お勧めです。

Art Walk
Cedofeita あたりでギャラリー巡りもした。なかなか面白かった。レコード屋さんもあり、坂本龍一のアルバムも見つけた。38€ くらいだったかな。そのまま Crystal Palace Garden まで行って、Almeida Garrett Library の中のアートギャラリーにも行った。三人のアーティストのコンセプトアートが展示されていて、音や光も導入されていて、面白かった。


Douro Valley and towns nearby
Amarante
ここは予想よりずっと良い所だった。川沿いに並ぶカフェ、橋向こうの大聖堂、とどこで写真を撮っても美しかった。そして、ポルトガルにも道祖神みたいなものってあるんだね……。


Parque das Goldas de Moledo
偶々通りかかったのだが、美しい廃墟を見かけて立ち寄った。写真を撮りながら近づくと、隣接した小さな教会から音が聞こえてきて、少し開いたドアから中をのぞくとミサの最中だった!廃墟の隣なのに。しかも駐車場もないような小さな教会なのに。

Hotel Rural Casa dos Viscondes da Varzea
100 ヘクタール程あるブドウ園の中にある屋敷に宿泊した。広い、古い、美しい。
古いんでそれなりに不都合はある(ディズニー映画に出てくるような真鍮の鍵なのだが、これが中々開錠しにくい、とか、ベッドが寝返りだけで軋む、とか)けれど、雰囲気は抜群だ。特に夜の 8 時過ぎには、一階奥の大部屋で大家族(多分従業員も)が一緒に食事をする様子が垣間見えて、なんだか大きな農家にお泊りさせてもらってるような気分で悪くない。そんなもんだから、夜帰ってきて「コーヒー飲みたい」と言えば、暖炉のある広間まで持ってきてくれたりする。昔ながらの旅館のようだ…いうか、仙台で旅館をしていた母方の実家を思い出す。
ここは外出時に昔ながらに鍵をフロントに置いていくのだが、帰ってくるとフロントは無人で、机の上に鍵が全部置いてある。ご自由にお持ちください、的な?……ポルトガルって……。
唯一付け加えるなら、夕食はここで食べない方がいい。近くにレストランもないので初日はここで食べたけど、前菜は旨かったが、メインディッシュは魚料理も肉料理も今一つだった。€45。前菜、メイン、デザート&赤・白・緑のワイン飲み放題。
あと、朝食は普通に美味しい。


Douro River Cruise
忍者がノリノリで同行したけど、まあ別にボートに乗らなくても楽しめる風景ではある。乗り物好きなら良いんじゃないかな、揺れないし。

Wine Tasting at Quinta dos Corceiros
実は私はポートワインが苦手である。10 年前にポルトガルに旅行で来た時にワインテイスティングで飲み過ぎたのかもしれないし、そもそも甘い酒が嫌いだからかもしれない。でも、ここで飲まされた 10 年物の Tawny は旨かった。口に含んだ時には甘いが、すぐにそれが消えて、深みのある味だけが残る。Ruby が嫌い、ということかな。そんなわけで Tawny の 10 年物を入手した。ディナーはダイナーで肉
食べ過ぎて皆腹がはちきれそうだったので、食後の散歩をすると虹が出ていて、その後美しい夕焼けが見れた。

この後、忍者たちはリズボンに移動して数日そこで過ごし、シアトルに帰る。「今度はどこの国で会おうか」などと言いながら別れた。ちょっとセンチメンタルになって目がウルウルになったけど、でもそれは、その日の午後からポルトガル語のクラスが再開するからだったのかもしれない。
