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普通のサラリーマンだった私が、石屋になった理由

はじめまして。
天然石ショップ SELSHA を運営しているショウです。私は普段、天然石の仕入れのためにタイ、中国、ミャンマー、スリランカなどを回りながら石を選び、販売する仕事をしています。でも、最初から石の仕事をしていたわけではありません。

むしろ昔の私はごく普通のサラリーマンでした。日本語もまだ上手ではなく、特別な才能があるわけでもない。正直、あまり自分に自信があるタイプではありませんでした。この note ではそんな私がなんで石屋になったのか、石に出会って気がついたことを書いてみたいと思います。



「異質な存在」として生きてきた子供の頃

9歳の時に、生まれ育った中国から日本に引っ越してきました。小学生の頃の私は、勉強することよりも、どうしたらいじめられないか、そればかり考えていました。中国人として日本の学校に通うことは、決して簡単ではありませんでした。言葉も文化も違う。自分が周りと違う存在であることは、子供ながらに感じていました。

社会人になってからも、その感覚はどこかで続いていました。職場では、いつも自分が少し浮いているような感覚があったんです。

定時で帰る私を、周りはどこか不思議そうな目で見ていました。連休に有給をつなげて休むと注意されたこともありました。今思えば特別なことではないのかもしれません。でも当時の私には、

自分がどこか「異質な存在」のように感じられました。

だからこそずっと思っていました。
自分は人より努力しなければいけない。
自分の価値を証明しなければいけない。

そう思って
いつも自分を追い立てていました。


自分を変えなければいけないと思っていた

20代の頃、「もっと自分を変えたい」と思い、自己啓発の世界に惹かれていきました。アンソニー・ロビンス やジェームス・スキナーのイベントに参加し、本もたくさん読みました。

そこでは

「人は変われる」
「人生は自分でデザインできる」
という言葉が語られていました。

その言葉はとても力強く、当時の私には希望のように感じました。

もっと成長したい。
もっと優秀な人間になりたい。
もっと成功したい。

自己啓発の世界では
よくこう言われます。

努力すればもっと優秀になれる。
行動すればもっと成功できる。

もちろんそれは間違っていません。

でも今振り返るとその頃の私は

「まだ足りない自分」
「もっと変わらなければいけない自分」

ばかりを見ていた気がします。
僕はずっと完璧な人間になろうと足掻いてました。


「正解の世界」で評価されなかった理由

実は大学入試の国語の現代文は5点でした。
理由は簡単で、私は文章を「自分の解釈」で読んでしまうタイプだったからです。現代文は筆者の意図を正しく読み取る試験です。つまり正しい答えがあります。でも当時の私は「自分にはこう見える」「自分はこう感じる」そんなふうに文章を読んでしまっていました。だから試験では点数になりませんでした。

当時は自分は「国語ができない人間なんだ」と思っていました。


石が教えてくれたこと

月日が経ち、結婚し、子供が生まれました。子育てに正解はなくて、子供はどこまでも自由。毎日子供たちに振り回されながら、充実した日々を送っています。

そんなある日、天然石を眺めながらふと思ったんです。

水晶の中に広がる庭園のような景色。
霧のように広がる内包物。
一本の結晶が氷のように聳り立つ世界。

天然石の世界では石の中に別の鉱物が入ることがあり、それをインクルージョン(内包物)と呼ぶのですが、同じものはひとつとして存在しません。

それは人も同じなんだと。

そしてその景色の見え方も人によって違う。
同じ石でも庭園に見える人もいれば霧に見える人もいる。

そこには 正解はありません!あるのはその人の「見方」だけです。

その時に思いました。
もしかすると私はずっと「正解の世界」ではなく、「景色の世界」に向いていたのかもしれない。


人間もまたひとつだけの景色を持っている

人には必ず欠点やコンプレックスがあります。
でもそれは無理に消さなくてもいいのかもしれない。
それも含めてその人だけの景色なのかもしれない。
そう思うようになってから石を見る目も少し変わりました。

宝石も一通り触れてきたましたが、結局不純物が無いことが完璧とされる宝石の世界で、私は完璧ではない個性のある石に魅力を感じるようになりました。


SELSHAという選択

今、私は SELSHA という天然石ショップを運営しています。SELSHAという名前は、アイルランドの言葉で「自由」という意味を持つ言葉に由来しています。

天然石は、同じ名前の石でも、表情はひとつとして同じものがありません。それがこの世界の一番面白いところ。

私はこれまで、製造業、ホテル業、不動産業など、いくつかの仕事を経験してきました。そして最後に会社員を辞め、自分の目で世界の石を選ぶ仕事を始めました。現在は家族でタイで暮らしながら、天然石の市場を歩きながら石を選び、それぞれの石が持つ ひとつだけの景色 を届けています。


最後に、あなたの中にもある「景色」について

完璧な人間はいないし、誰もが少しずつ違う景色を持っています。

でも、だからこそ面白い!

もしこの記事を読んでくださっている方が
今、少し迷っていたり、
自分に自信が持てなかったとしても、
それもきっと
その人だけの景色なのだと思います。

私はこれからも世界中の石の中から「その石だけの景色」を探し続けていきます。そして、そんなユニークな石が大好きな人たちと、この世界の面白さを少しずつ共有できたら嬉しいです。

これからも、石の世界の話や、海外で石を探す日々のこと、考えていることなどを、ゆっくり書いていこうと思います。

もしどこかで心に引っかかるものがあれば、またふらっと覗きに来てもらえたら嬉しいです。


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