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耕作放棄地で自然農をする方法【3年計画】

荒れ果てた耕作放棄地で自然農をする場合
「ここで野菜が育つのかな?」と不安を感じますよね?

セイタカアワダチソウが背丈を超えて生え、土はカチカチ。

そんな土地でも、自然農のやり方を知っていれば、少しずつ豊かな畑に変えていくことができます。🌱

耕作放棄地で自然農をする方法のポイントは、「急がないこと」と「土地の状態に合わせること」です。

この記事では、農業初心者の私が調べた情報を、土地の確認から3年間の現実的な計画まで、順を追ってやさしくお伝えします。




🔍 まず確認してほしいこと

耕作放棄地で自然農を始める前に、まずその土地を使う権利があるかどうかを確認しましょう。

自分の土地であれば問題ありませんが、他人の土地を無断で耕すと法的なトラブルになることがあります。

農地を借りる場合は、農業委員会や農地バンクを通じた手続きが必要です。

権利関係が整ったら、次に確認しておきたいのが境界・水利権・農道・鳥獣害の状況です。

特にイノシシやシカが多い地域では、畑を作る前に侵入ルートを把握しておくことが後々の安心につながります。



🌿 土地の状態で難易度が変わる

Aランク:すぐ始められる土地

耕作放棄地といっても、状態によってスタートの難しさがまったく違います。

Aランクの土地は、草丈が低く、木が生えておらず、スコップが入り、水はけが極端に悪くない状態です。

  • 畝(うね)や水路の跡が残っている

  • 草を刈って畝を決めるだけで1年目から野菜を試せる



Bランク:1〜2年かけて再生する土地

一番よく見かけるのが、セイタカアワダチソウ・ススキ・チガヤなどが多く、土が硬く、水路が詰まった状態です。

農研機構の研究でも、多年生雑草が広がった畑は復元後の雑草管理が大きな課題だと報告されています。

(出典:農研機構「[耕作放棄畑の復元に関する研究]」)

焦って全面に野菜を植えるより、草刈り・緑肥・畝づくりを優先しましょう。

まず「土地と仲良くなる時間」だと思って、じっくり取り組むのがコツです。



Cランク:自然農だけでは難しい土地

雑木林化・竹や笹が強い・石やゴミが多い・水が常に溜まる、こうした土地は伐採・抜根・排水路の整備を先に行う必要があります。

農林水産省でも荒廃農地を「すぐ耕作できるもの」から「農地復元が困難なもの」まで分類しており、Cランクは基盤整備が前提となります。

特に竹林は根茎が網の目のように広がっており、地上部を刈り払っても翌年また生えてきます。

こうした場合は油圧ショベルなどの重機を使った抜根も選択肢のひとつです。

まずは専門家や地域の農業指導員に相談することをおすすめします。



🚫 やってはいけないNG行動

よくある失敗パターン3つ

気合が入りすぎて逆効果になることがあります。

気をつけてほしい行動を3つお伝えします。

  • 全面を一気に畑にする…草管理だけで疲れ果てます。全体の2〜3割だけを畑化しましょう

  • 草を根こそぎ全部抜く…土が裸になると乾燥・流出・硬化が進みます。基本は「抜く」より「刈る」です

  • 最初から完全不耕起にこだわる…長年踏み固められた土に作物の根は入りません。初年度だけスコップで縦に割る程度の整備はしておきましょう

自然が回復しやすい条件を整えることが、耕作放棄地における自然農の本質です。

また、未熟な有機物(米ぬか・油かす・生ごみなど)を大量に入れるのも初期はおすすめできません。

虫・腐敗・根傷みの原因になります。

草や落ち葉を土の表面でゆっくり循環させる方が、自然農には向いています。



🪴 自然農の畑にする5つの手順

手順① まず全面を刈る

最初にやることは耕すことではなく、草を刈ることです。

草刈りの目的は地形・水の流れの把握、石やゴミの確認、畝の場所決め、強い多年草を弱め始めることです。

  • 刈った草は外に持ち出さず、乾かして畝の予定地に敷く

  • クズや笹のような繁殖力の強い草は畝の上に厚く敷かない



手順② 水の流れを見る

耕作放棄地の再生で一番大切なのは排水です。

雨の翌日に畑を観察してみてください。

  • 水たまりが残る場所…高畝(たかうね)が必要です

  • 表土がぬかるむ場所…粘土質や低地の可能性があります

  • すぐ乾く場所…砂質で有機物が少ない可能性があります

水が溜まりやすい場所は無理に畑にせず、湿地向きの作物や緑肥エリアとして活用しましょう。



手順③ 畝と通路を固定する

畝の幅60〜90cm、通路30〜50cmを決めたら毎年動かさないことが大切です。

通路だけを歩くことで、畝の中に根・菌糸・ミミズの通り道が守られ、踏まれない畝の土は少しずつふかふかになっていきます。



手順④ 硬い土は「耕す」より「割る」

土がカチカチの場合は全体を耕すのではなく、スコップで縦に割るだけにとどめましょう。

  • 畝の予定地にスコップを深く刺し、土をひっくり返さない

  • 少し持ち上げて空気を入れ、大きな根と石だけを取り除く

  • 表面に刈り草や落ち葉を敷く



手順⑤ 強すぎる草を先に弱らせる

「草と共存する」のが自然農の考え方ですが、耕作放棄地にはまず弱らせるべき草があります。

  • クズ…何度も刈る。根を見つけたら掘る

  • チガヤ・ススキ…繰り返し刈って株を弱らせる

  • 笹…地下茎が強いので畝の中に入れない

  • セイタカアワダチソウ…開花前に刈る

「草と共生」できるのは、管理できる草の量になってからです。

草を完全に取り除く必要はありません。

畝の外や通路の草は適度に刈りながら残し、生態系の多様性を守ることが長い目で見て畑を安定させます。🌿



🌾 緑肥(りょくひ)で土を育てる

緑肥が荒地の土を変える理由

緑肥とは、育てた植物をそのまま土に還す方法です。

野菜より先に緑肥を使うと土の回復が早まります。

農研機構は緑肥の効果として、有機物補給による団粒化、根による硬盤の打破、マメ科植物の窒素固定、微生物の活性化などを挙げています。

目的に合わせて選ぶのがポイントです。

  • 硬い土をほぐしたい…エンバク、ライ麦、ソルガム

  • 窒素を補いたい…ヘアリーベッチ、クローバー、レンゲ

  • 夏の草を抑えたい…ソルガム、スーダングラス

  • 冬に土を裸にしたくない…エンバク、ライ麦、ヘアリーベッチ

自然農の考え方に合わせるなら、緑肥はすき込まず刈ってその場に敷く方法がおすすめです。

緑肥がゆっくり分解されることで、土の微生物や小動物がじわじわと増えていきます。

農研機構は緑肥の効果として、有機物補給による土の団粒化、根による硬盤の打破、マメ科植物の窒素固定などを挙げています。

(出典:農研機構「[緑肥の種類と利用法]」)



🥕 1年目に育てやすい作物

初年度は強い作物から始める

耕作放棄地の1年目は、難しい作物より強い作物から始めるのが賢い選択です。

  • 大豆・枝豆…マメ科で比較的強く、土に窒素を残してくれる

  • さつまいも…痩せた土でも育ちやすい

  • じゃがいも…初期の畑化に向いている

  • 大根…根が土を割るので土づくりにも役立つ

  • 小松菜・からし菜…短期間で試しやすい

トマト・ナス・キュウリ・キャベツ・白菜は根張り・排水・地力の三つがそろっていないと難しいです。

1年目はまず丈夫な作物で土の状態を確かめましょう。

どうしても果菜類を植えたい場合は、植え穴だけに完熟堆肥を少量使う「局所補助」という方法が現実的です。

全面施肥は避け、あくまで補助として活用してください。



🐗 獣害対策を最初に考える

山に近い土地は特に注意

耕作放棄地は、イノシシ・シカ・サル・ハクビシン・タヌキ・カラスが来やすい場所です。

農林水産省の荒廃農地対策でも、獣害対策や緩衝帯の整備が重要課題として挙げられています。

  • 周囲の藪(やぶ)を刈って見通しをよくする

  • 侵入しやすいルートを確認する

  • 収穫物や生ごみを畑に放置しない

  • 必要なら電気柵を張る

自然農であっても、獣害だけは「自然に任せる」わけにはいきません。

畑づくりと並行して、早めに対策しておきましょう。🦌

農林水産省の荒廃農地対策でも、獣害対策や緩衝帯(かんしょうたい)の整備が重要課題として挙げられています。

緩衝帯とは、山と農地の間に設ける草刈りされた空間のことです。

獣が身を隠せる藪(やぶ)をなくすことで、農地への侵入を防ぎやすくなります。



📅 3年間の現実的な計画

1年目は「把握すること」が目標

1年目の目標は収穫量よりも土地を深く知ることです。

どこに水が溜まるか、どんな草が強いか、獣はどこから入るかを観察しながら、草刈り・水路整備・畝の固定・緑肥まきを進めます。

2年目は「土づくり」に専念する

作物と緑肥を半々で回すことを目標にします。

豆類・芋類・大根・葉物を育てながら、麦類・クローバー・ヘアリーベッチを組み合わせましょう。

土が少しずつやわらかくなり、ミミズが増えてくるのを感じられるはずです。

3年目は「自然農らしさ」が出てくる

外部の資材に頼る割合が少しずつ減ってきます。

  • 畝を固定して踏まない

  • 草を刈って敷く

  • 果菜類を少しずつ増やす

  • 堆肥や補助資材を減らす

土が手で崩れる・ミミズが増える・雨後の水たまりが減る、こんな変化が見えてきたら畑は確実に豊かな方向へ向かっています。🪱

3年目以降は、草の種類が増えて生態系が多様になり、一部に病害虫が出てもほかの場所には広がりにくくなってきます。

こうなってきたら、無肥料・不耕起・草生管理を少しずつ強化するタイミングです。



🌱 まとめ

耕作放棄地で自然農をする方法のすべての土台は、「急がず、土地と対話しながら進めること」にあります。

まずは土地の状態をA〜Cのランクで把握し、自分の土地の「いまの難易度」に合った計画を立てるところから始めましょう。

状態を知らずに動き始めると、最初の1年で体力も気力も消耗してしまいます。

3年間を「再生期・土づくり期・自然農移行期」に分けて取り組むことで、焦らずに豊かな畑を育てていけます。

あなたが手をかけるほどに、土はゆっくりと、でも確実に応えてくれます。🌿


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