見出し画像

25時の朧月 《詩》

「25時の朧月」

死に一歩近づくと
人はロマンチックになれる

今の僕は君の瞳に
どう映ってますか

出来るだけ涙は見せない様に

言葉にすれば嘘になりそうで
怖くて

触れられなくても伝わる温もり

大切なものを忘れない様に
空を見上げた

ほんの少し優しくなれそうで

今夜も独りで眠るのですか
月が欠けてゆく夜空を見上げて

まだ何も見えませんか
何を探していますか

夢は見つかりましたか
好きな人はいますか

貴方の支えになる人はいますか
僕は貴方の支えになれてますか

幸せですか愛してくれますか

まだ冷たい雨は
降り続けていますか

何も変わらないままですが
僕は僕です

今でも僕は此処で君を待っています


真夜中に目覚め僕は虹を探した
あるはずもないと知りながら

微笑む君の顔
やがて射す明るい陽射し夢物語

来るはずもないそう知りながら

消えそうな星 消えそうな月
消えそうな空

消えそうな君 消えそうな横顔
消えそうな声

どうしようもない想いが
そうさせている

儚く錆落ちる鉄の星
それでも僕達は空を見上げてる


海に映る月が綺麗で
ずっと二人で見つめていた

嘘をつかなくちゃ生きて
来れなかった

そんな人間だって沢山いるし
珍しくもないよ

悪魔だって抱きしめてやるよ

君がそうなら そのままでいい

神様を置き去りにした25時
嘘をつくのも悪い事じゃない


尖った三日月が突き刺した夜に

マリアの顔もう思い出せない

言葉だけが置き去りにされ
マーメイドは消えて行った

確かに白い泡 見た気がする

後には詩だけが残った

汚れた海と曇り空

始めて口紅を引いた君の唇
また雨が降りそう
そんな夜だった


指先で微かに触れる肌
などりながら探す光

全てを塗り潰し溶かす様に
這わせた唇

君である証を確かめる
僕である証を君の身体に
残しながら

夢の中 瞳を閉じ描いた
交差する波 寄せては返す旋律

糸を引く甘美

深緑の森に深く沈めて
熱と吐息に照らされて咲く

潤んだ花の蕾 純粋な粒子


輝く星は黒い雲に覆われた
空を知らない

汚れた夜が直ぐ傍にある事も

天国に近い場所
誰かが唄う 掴んだ白い綺麗な砂

風に吹かれ消えた街の孤独

誰かと誰かが恋に落ちて
愛の歌が生まれた

僕と君の恋が終わり
悲しい歌が生まれた

両手いっぱいに抱きしめた
薔薇の花

腕に残る傷跡 胸に
刺さったままの棘

今夜世界が終わっても構わない

もう何も聞こえない

別れの言葉を並べては
紙に書いて月明かりの下で読んだ

風がさらって行ったのは
幾つもの涙

君が見せてくれたのは幾つもの夢

何処まで行けば
本当の自分になれますか

いつまで待てば君に逢えますか

静かに動く唇 愛しさの訳
想い漂う朧月 
言葉を添える小さな星

貴方の瞳に映っていますか

今夜も独りで眠るのですか
月が欠けてゆく夜空を見上げて

死に一歩近づくと
人はロマンチックになれる

Photo : Seiji Arita

いいなと思ったら応援しよう!