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情熱から生まれるスモールジャイアント戦略

7月のジブン株式会社ビジネススクールの参考本”スモールジャイアント"(=小さな巨人)、これは、まさに木下さんがこれまで日本の各地方でやってこられた取り組みが書かれている本だなーと感じました。

本の中で紹介されていたいずれの企業も、営業利益などの数値目標に加えて、数値ではないKPIを優先させていたことが特徴的であり、その見返りとして、それらの企業は「コントロール」と「時間」を得ることができていました。

これは言い換えれば、木下さんが口を酸っぱく言っているように、何かの事業を行う際、”誰とやるのかが大事”(=同じ志を持った仲間があってこそ成り立つもの)、そして、”誰をお客様とするのかをジブンで決められる”(=数を追うわけではない)、という事に尽きると言えます。

本業に置きなおしますと、まさに数値のKPI地獄にハマっているジブンがおりますw

自動車ビジネスでは様々なKPIがありますが、その中でもセグメントシェアと車種の台当たり損益は、社内でいつも論争になる項目です。

年間の目標台数として前年比を上回る数値を設定したとしても、セグメントシェア(車種別:セダン・SUV等、サイズ別:Bセグ・Cセグ等)が下回っている場合、それ相当の説明を求められることになります。要は、「前年比で台数が伸びているのは、ただ単に需要が伸びているだけであって、自分達の努力ではないんじゃないのか?」等、KPIを設定すればするほど、色々と突っ込みどころが増えてきてしまうパターンです。

車種の台当たり損益についても、どうにか計画を進めるために、1台当たりの損益をよく見せるために、1モデルの中でも利幅が大きい上級グレードの構成比を高めに設定しておき、利幅を大きく見せてしまうこともあります。これは、上級グレードが構成比が上がる中身(装備の改良等によって)が伴っていれば良いのですが、そうでない場合、実績が判明した時に地獄をみることになりますw



〇誰とやるのか?


ハンバーガーショップのシェイク・シェイクの創業者であるダニー・メイヤー氏。木下さんのVoicyの中でも何度も登場してきた人物であり、今回の参考本の中でも取り上げられていましたが、印象的だったのは、「単なる良いサービスではなく、あらゆる配慮を提供し(ここでは”啓発されたホスピタリティー”と呼ばれていました)、お客様が深く満足して店を後にするよう全力を尽くしたい。そうした資質と能力、つまりヒューマンスキルを最初からもった人材を雇う」という点。

技術的なスキルはもちろん必要だけれども、それ以上にお客様の気持ちになってどれだけ考えられるか、この心理的能力を重視している点。これって、その人物の根幹の部分であり、中々直せるものではないと思うんですよね。飲食業界に限らず、どの業界でどんな仕事をしていたとしても、仕事の前工程、後工程を考え、頼んだ側、頼まれた側の気持ちを汲み取って動けるかどうか、これはその人がこれまでに歩んできた人生で培われた要素なので、中々修正できないんですよね。仕事はできるけれど、ちょっとした配慮がなくて、なんか勿体ないなーと思う人って、周りにいたりしませんか・・・?

木下さんの旅仲間の皆さんとの会話や仕事のお話しを聞いていても、”誰と仕事を一緒にやるのか”、この点を、木下さんご自身が意識されているからこそ、木下さんの周りに集まっている方々は、周りが見えていて、且つ誰が何を言わずとも、主体的に動ける人ばかりなんだろうなーと感じました。
仕事だけでなく、木下さんの旅先での料理の分担などのお話し(買い出し、料理、皿洗い等、詰まる事無く分担が自然に決まっていく)も、いつも本当にそうだなーと思って聞いていました。料理に関わる段取りでスムーズに勧められなければ、そりゃ仕事をしても絶対上手くいかないですよねw

働いている従業員が、自分の仕事を理解しやりがいを持てているか、従業員同士を思いやれるのか、勤めている企業に対して忠誠心を高められるのか、これらのベースがあってはじめて、お客様に対して何らかの価値を提供できるものだと思います。あらためて、”誰と仕事一緒にやるのか”、この点は本当に重要であり、ここで選択を間違えると取り返しのつかないことになってしまうと感じました。

〇顧客をジブンで選べる


フランチャイズ経営の代表格であるマクドナルド。全てのノウハウを提供するので、ルールに従ってこれをやってくださいというもの。拡大することを主眼に置き、均一的なサービスを提供し、とにかく数を追うための手段としては、手っ取り早い方法。
日本のマクドナルドは、サービスも良く、ファミリー向けの良いイメージが成り立っている方なので、世界各地にあるマクドナルトとのポジショニングとは少し違うものがありますが、それでも「マックのサービスに感動しました!」っていう事は中々起こりにくいものですよね。

数を追うためには、店舗数の拡大でネットワークを拡充させることが必須。地域性等は考慮せずに、商品もサービスもどんどん均一化してしまう。この均一化によって、その企業の魅力がますます失われていってしまうんだと思います。

だからこそ、スモールジャイアントの中で紹介されていた企業は、ジブン達が定める選択肢の幅を理解し、お客様が誰であるかをしっかり見定めていました。いずれの企業においても、事業を全国規模で考えてはおらず、その地域と深く密接し、顧客対象をしっかり絞っていたという事です。

本書では、フランス語で以下のようにテロワール(=土壌)と表現されていました。

”食べ物の風味には、地域の土壌と気候が関わってくる(土のミネラル含有量、日光と雨量、その土地特有の植物が地域によって違うため)。ビジネスにおいても同じことが言える場合がある。地域にはそれぞれ独特の個性があり、それが一種の精神的なテロワールになる。ある地域に深く根を下ろしているとしたら、それがビジネスのあり方にも大きな影響を与える”

たしかに、全国規模で展開する企業にとっては、共通の文化やルールを持って、バラつきを排除しないという点においては、その通りだと思います。
しかし、一言で言ってしまうと、それでは、”つまらない”という事になるんだと思います。

この点を考えると、今後、日本の地方には無限の可能性があると思うんですよね。たかだか県をまたいだだけの距離感で、これだけ独特で個性のある違う食べ物や文化が存在している国ってそうそうないですw

あとは、地方にある企業は、地域性ということをどれだけ上手く伝えられるかだと思います。たとえ1千年以上の歴史があったとしても、その意味や価値をきちんと言語を問わず説明できなければ、何も意味がないですもんね。

本書の中で取り上げられたどの企業も、CEOのみならず、マネージャー以下スタッフ含めて、情熱=パッションを持って仕事をしている様子が描かれており、ここでも木下さんがいつも仰っているように、どんなにロジックを作ったとしても、最後はその人がどれだけの熱量を持って進めているのか、そこにかかってくる話なんだなーと実感しました。

ではでは、今日も一日頑張っていきましょー!

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