見出し画像

CCTV「新聞聯播」視聴のすすめ

先週の「外交部定例記者会見のすすめ」に続き、「すすめ」シリーズ第2弾です。今回は中国中央テレビのお話を。

中国中央テレビ(CCTV)は、現在17のチャンネルを要する中国最大の国営テレビ局で、全国の有線やインターネット回線、衛星回線、ニューメディアなどあらゆるメティアを駆使してテレビ番組を国内外に放送しています。一説には視聴者は10億人以上だとか。

そのようなモンスター級のテレビ局で、夜のプライムタイムに一斉に放送されるニュース番組が「新聞聯播」です。この「新聞聯播」はいわば、その日に発生したニュースを報じる国内唯一の「中国政府の公式報道番組」となっており、CCTVの総合チャンネルの第1チャンネル、ニュースチャンネルの第13チャンネル、海外チャンネルの第4チャンネルのみならず、全国の地方テレビ局でもほぼ同時刻に放送されてます。

今回は前回の外交部定例記者会見と同様に、この「新聞聯播」についてまず掘り下げて解説したいと思います。そこでまずは「新聞聯播」の基礎知識を。

◇◇

「新聞聯播」ですが、放送開始時間は北京時間午後7時(日本時間午後8時)で、放送時間は「基本」30分間となっています。その一般的な番組内容とその並びとしては大体が、「常務委員の動静」「一般大衆を取材したルポ(大半は現政権の施策や習近平総書記個人の功績を一般庶民が称賛するという形)」、および「国内の経済情勢」「コロナ関連ニュース」などがつづき、最後の10分ぐらいで国内の短信、海外ニュース、海外の短信が続くと言った順番がパターン化しています。

とはいっても、ニュース報道の並び自体にも特徴があり、「常務委員の動静」ならば、共産党内の序列順に厳格に従ってニュースが報じられます。このため当然ながら習近平総書記のニュースは一番最初に報じられるわけです。

一方で基本「新聞聯播」では、その日の午後2時ごろまでにCCTVが原稿を入手し、当局の検閲を経たものが報じられるのですが、それ以降午後5時までに入ってきたニュースはアナウンサーの「刚刚收到的消息」の枕詞とともに、先ほどの順番とは関係なく「速報ニュース」として突然報じられることが多いですね。

ここで「新聞聯播」の放送時間について補足を。先ほど放送時間は「基本」30分間と書きましたが、「基本」としたのは延長することもあるという意味で、特別なイベント(「全人代開幕」や「共産党大会開催」「党創設○○周年記念大会」などなど)があるときは10分や20分、はては40分近く延長して正味1時間過ぎの放送時間になることさえあります。

この放送時間延長は、習近平政権以前の中国ではめったに見られないことで、1年に数回あるかないかぐらいでしたが、習近平政権になって以降、特に2020年や2021年末までは「新聞聯播」の放送時間延長の日が毎日続き、一か月一日も欠かさず毎日延長していたなんていう月さえもありました。延長期間中に報じられた内容は、ほぼ習近平総書記の動静に放送時間の大半を費やすもので、一説には「習近平総書記の権力が集中した」と言われていました。

一方で現在はほぼ毎日放送時間が30分に収まっており、やはり内部の権力構造が変化したと考えるのが自然でしょう。

◇◇

・・・とここまで「新聞聯播」の基礎知識を紹介してきましたが、中国語学習者にとって、「新聞聯播」はヒヤリングのトレーニングの宝庫だと私は考えています。

その理由は何と言っても、全国標準レベルかつ質の高い中国語文を、毎日日替わりで聞けるということ。

また、日本に住んでいる中国語学習者がCCTVの「新聞聯播」をテレビで視聴するのは衛星受信契約を含め、難易度が高いと考えられがちですが、今では民間のウェブサイトや、中国国内のテレビをリアルタイムで視聴できる携帯アプリなどがあり、これらにアクセスすれば中国のテレビの番組を簡単に見られるようになっています。

ただ私はやはり、CCTVのホームページ「新聞聯播」の専用ページで、「新聞聯播」の放送終了後にじっくり視聴するのをお勧めします。理由はアプリや衛星テレビなどで視聴した場合、用意されているのは映像のみであり、「見て聞いてそれでおしまい」となりがちだからです。

一方でこの「新聞聯播」の専用ウェブページですが、放送終了後約数時間待てば、その日の番組内容がその日のうちにアップされるようになっています。また番組通しての動画の他に、番組のニュース項目ごとに動画も用意されており、しかも下に文字原稿も添付されています。これはかなりポイントが高い。

これは中国語学習者にとってはかなり重宝できるものといえるでしょう。なぜなら、この「新聞聯播」の公式ウェブページを活用して、「まず耳でアナウンサーの発音を聞いてディクテーションする」「そのあとディクテーションした文字を文字原稿で確認、答え合わせする」といった、一連のヒヤリンングのトレーニングができるからです。これを毎日続けるとヒヤリング力を高めることができます。

ヒヤリングの向上でカギとなってくるのは「継続力」です。ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

いいなと思ったら応援しよう!

明天会更美好 サポートしていただければ、よりやる気が出ます。よろしくお願いします。