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「意思決定を外注する社長」と実存合理性

実存合理性  第4回
タイトル絵:意思決定を注文する社長(社長の実存合理性と小話)


こんにちは。
Secondoプロデューサーの内本です。

前回の記事では、
#03「恋する社長」と実存合理性の中で
87%※の経営者に「言っていること」と「やっていること」にズレがある。
※参照:Secondoプロジェクト診断(2022〜2025年) というデータを紹介させていただきました。 大変面白いデータです。
まだ、お読みになっていなかったら、こちらを是非読んでください。


今回は、軸が明確になると、どのような変化が起こるのかを
説明させていただきます。

このズレが起きると、
・意思決定速度が遅くなる
・戦略が実行されない
・組織の納得感が下がる

という問題が起きます。
では、なぜこのズレが生まれるのでしょうか。

今回は意思決定のプロセスについて書いてみます。


あなたも実存合理性をビジネスに活かしませんか?
詳しくは、Secondoまでお問い合わせください。


多くの人の意思決定はこうなっている

実は、多くの人は次の順番で意思決定をしています。

① 情報を集める(情報に溺れる)
② 誰かの意見を聞く(他人依存)
③ 成功している事例を調べる(模倣)
④ それっぽく選ぶ(言い訳・妥協)

つまり、外側の合理性で判断しています。

外側の合理性とは、
・常識
・成功パターン
・専門家の意見
・世の中の流れ…など

これは一見、合理的に見えます。

しかし実はここに
大きな落とし穴があります。


外側の合理性だけでは、決められない

なぜなら、世の中には正解が無数にあるからです。

マーケティングにも
・SNS
・広告
・コミュニティ
・PR
・紹介モデル

いくらでも成功事例や型があります。

経営戦略も同じで
・スケール戦略
・ブランド戦略
・ニッチ戦略
・コミュニティ戦略


全部、正解です。

つまり、どれを選ぶかは「合理性」では決まらない。
最後は必ず「あなたはどれを選ぶのか」という問題になります。


ここで必要になるのが実存合理性

このとき必要になるのが実存合理性です。

実存合理性とは、自分は何のために、この人生を使うのか
という存在理由に基づく意思決定です。

つまり、意思決定 = 存在理由 × 状況判断 この構造になる。
存在理由が決まると判断が一気にシンプルになります。

例えば「人生を、人の可能性を開くことに使う」と決めている人なら

・儲かるが意味のない仕事
・意味があるが儲からない仕事

この2つの仕事が来た時、判断に迷いが消えます。


実は、意思決定には6つの階層がある

Secondoでは、意思決定を次の6階層で整理しています。

① 存在理由(人生を何に使うのか)
② 価値基準(何を大切にするのか)
③ 状況判断(今の現実条件)
④ 行動(具体的な戦略)
⑤?
⑥?
他2つについては、お問い合わせください。
すぐ知りたい方は、Secondoのワークでもご紹介しています。

多くの人は、③と④だけで決めています。
しかし本当は①→②→③→④→⑤→⑥→
この順番で決まります。


軸がない社長の意思決定

軸がない社長の意思決定はこうなります。

状況 → 行動→?

だから
・流行に振り回される
・専門家を渡り歩く
・戦略がコロコロ変わる

これがコンサル難民になる正体です。


軸がある社長の意思決定


一方で軸がある社長は
存在理由→ 価値基準 → 状況判断 → 行動→?

という順番になります。
このとき起きる変化はとてもシンプルです。

✔ 迷いが減る
✔ 選択が速くなる
✔ 行動エネルギーが増える
✔ ブランドが一貫する
✔ 人に影響を与える

つまり、意思決定のOSが変わる。


社長とある会議でのお話

「決められない社長」とブランドカラー問題

ここで「経営あるある」について書きたいと思います。
その名も「意思決定の外注問題」です。

ある日、私は外注PM担当として、ホームページ制作会社とのミーティングに参加していました。

クライアントは某教習所。
Web制作チーム(外注業者)とクライアントの経営陣と担当者、
そしてSecondoチーム。

ブランドカラーの話になり、ホームページの色の話になりました。
Web制作チームのリーダーが言いました。
「緑にしましょう。」

クライアントの社長は、大きくうなずきます。
会議は順調に進んでいるように見えました。

そこで私は、いつもの質問をしました。
「ちなみに、なぜ緑なんでしょうか?」



理由はだいたい後から作られる


「教習所なので、初心者をイメージする色にしました。」(制作会社)
「なるほど」(私)

それっぽい。とてもそれっぽい。

しかし私は、もう一つ質問しました。
「ということは、日本中の教習所は全部緑になるのでは?」

すると制作会社は、一瞬、思考が止まりました。
そして、少し考えてこう言いました。
「いや、あの…競合が使っていない色にしました。(汗)」

さっきまでの初心者カラー理論は、どこかへ消えてしまいました。


人は決めてから理由を作る

この出来事は、実は珍しくありません。
多くの意思決定は、なんとなく決める→あとから理由を作るという順番で起きています。

心理学ではこれを合理化と呼びます。

つまり、理由があって決めたのではなく
決めた後に理由を作っている。
ということです。



そして本当の問題はここではない

ここで大事なのは、制作会社を笑うことではありません。
問題はもっと根深いところにあります。

問題は、社長が決めないということです。

本来、ブランドカラーはデザイナーが勝手に提案するものではありません。
また、コンサルタントが決めるものでもありません。
経営側が指針を決め、Web制作会社に達成したいことを伝えるだけです。

しかし多くの会社では、こうなります。

担当者(CL):「Webは、Webの専門家に聞きましょう」
専門家:「御社の色は、緑がいいと思います」
社長:「専門家が言うなら、それで」

これがいわゆる、意思決定の外注(責任の外注)です。


実存合理性という考え方

実存合理性という考え方では、意思決定の出発点はもっとシンプルです。

まず最初に問うのは、自分たちは何者なのかです。

・どんな価値を届ける会社なのか
・誰にとって意味のある存在なのか
・どんな世界観を作りたいのか

ここが決まると、色もデザインも言葉も自然に決まっていきます。

ブランドは、色ではなく、デザインでもなく、マーケティングでもありません。

ブランドとは、社長の意思決定の積み重ねです。
そしてその意思決定の質は、自分をどれだけ理解しているかによって決まります。

だから私たちは、よく何度も問います。
「◯◯にした理由は何ですか?」


軸が明確になると、経営スピードが上がる

Secondoのプロジェクト実証効果では、軸が明確になると、意思決定速度 2.8倍という変化が見られました。

参照:Secondoプロジェクト診断(2022〜2025年)お問い合わせはこちら

これは能力の問題ではありません。
意思決定の構造の問題です。


社長の軸が変わると、組織が変わる

実はここからが、もっとも面白いところです。
社長の意思決定の軸が明確になると、組織も変わります。

なぜなら、
組織の意思決定は、社長のOSをコピーするからです。

社長が迷う会社では組織も迷う。
社長が決める会社では組織も決める。

つまり、経営とは意思決定の文化を作ること。

ちなみに企業カルチャーをつくりたい!
ご要望するクライアント様に最初にお勧めするアドバイスは、
「最初に社内で使う隠語を作ってください。」と…

いわゆる社内や業界にしか通用しない言葉(隠語や業界用語、スラングなど)をつくると、配布した翌月からじわじわと効果が出はじめます。分かりやすい例では、警察や百貨店、CAさんが使う隠語も同じ効果があります。

ちなみに社内で自他共に認めている人が、
重要な会議で使いだすと効果が早いです。

次回予告

「社長のじぶん探し」と実存合理性
なぜ「自分を知る」だけで経営スピードが上がるのか?
次回は、その理由について書いています。
ここを理解すると、売り方・売り出し方が180度変わります。

「社長と実存合理性」シリーズは、日付順から読むと
思考がつながり、社長の頭の整理にオススメです。


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