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愛する人の幸せを、ただ静かに願う夜。Ann Sally『I wish you love』

あまりたくさんの曲をリリースしていないアン・サリーの貴重なアルバム、
2003年に発売された『Moon Dance』。その中でも、特に大好きなジャズ
スタンダードカバー曲『I wish you love』です。

春も、夏も、嵐の日も、全ての季節であなたの幸せを願う。 その細かな描写が、まるで本当に近くにいるような温かさを感じさせてくれます。

でも——

My breaking heart and I agree that you and I could never be,
So with my best, my very best, I set you free

『I wish you love』

絶対に一緒にはなれないとわかっている相手。
だから、自分ができる精いっぱいのこととして「あなたを手放すよ」
という、とても切ない曲なのです。

I wish you shelter from the storm, a cozy fire to keep you warm,
Most of all, when snowflakes fall, I wish you love
Most of all, when snowflakes fall, I wish you love.
Most of all, when snowflakes fall, I wish you love.

『I wish you love』

愛する相手が、どんな季節も幸せに、嵐の中でも温かな場所で
穏やかに過ごしてほしいと優しく歌う。

でも最後、降りしきる雪の中で繰り返される
「I wish you love」という言葉。 本当は、愛して欲しかった。

アン・サリーの優しい歌声が、この歌の抱える切なさを優しく包み込んでくれます。

もしかしたら、すでに一緒に暮らしていた相手かもしれない。
または、最初からお互い結ばれることが無い相手だったのかもしれない。
相手との関係をあまり具体的に描写しないからこそ、
さまざまな人の心にそっと寄り添ってくれます。

ジャズのスタンダード曲で、これまでいろんな人が歌ってきた名曲。
アン・サリーの声で聴くこの曲は格別です。

切ない夜に、ぜひこの優しい声に包まれてみてください。


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