喘息再発は《恥》
─────────
9:喘息再発は、《恥》
悟られないように
喘息が再発した当初、僕はそのことを周囲に悟られないようにしていた。
思えば、悟られないようにしていたことが
「自分を偽る」
という
・良くない性格
・良くない生き方
を形成する一因となった。
虐待を抑えよう抑えようとすればするほど、
次に爆発した時のエネルギーが大きくなるのは、割とよく知られたこと。
僕の喘息も同じだった。
再発したことを悟られまいとすればするほど、酷い発作が起こるようになっていった。
そのうちに両親にも喘息再発がばれて
しまった。
両親は、そんな僕を複雑な思いで見て
いたに違いない。
父のお説教
何かの拍子に父のお説教が始まり、
「どーせお前は、妹をソープランドで
働かせて、食わせてもらう
【ろくでなし】
になるんだ」
とまで言われてしまった。(※1)
早朝マラソン
そんな僕に業を煮やしたのだろうか?
酷い発作を起こして、一晩中苦しみ続けたある朝、父親は僕にこう言った。
「おい!
体を鍛えないから喘息が
また出るんだ。マラソン行くぞ!」(※2)
無理やり手を引かれたわけでもなく、
尻を叩かれたわけでもなかったのに、
僕は父の言うとおり、マラソンした。
父と妹も一緒だった。
でも、一晩中苦しんで、治るどころか
酷くなる一方の発作。
五m走ったら、苦しさのあまり失禁してしまうほどの発作。
父の威圧的な言葉に抵抗できなかったのか、
それともそんな状態で走ることにより何かを証明したかったのか?
僕は、五mごとに立ち止まって、パンツが染みていくのを感じながら、走った。
母が罵る
母親も相当ショックだったと思う。
喘息再発後の数年間、母親から
「あんたは肝っ玉が小さいから
喘息になるのよ」
と、吐き捨てるように何度も言われた。(※3)
その言葉は、冷静に考えれば的を得ていたと
思う。
確かにストレスが原因で発作が起こることもあるだろう。
でも、責められても病気が治るわけではない。
大学に合格して家を出るまでの数年間言われ続けたこの言葉。
その後も帰省して発作が出ようものなら、ここぞとばかりに言われたこの言葉。
「あんたは肝っ玉が小さいから
喘息になるのよ」
決して忘れることができない。
喘息が精神的な原因で起こることを
何処からか知ったのかわからないが、
だからといって、肝っ玉の小さい子どもに捨て台詞吐いても、喘息が治るわけもない。
いつしか僕は、喘息の発作を悟られまいと我慢する子どもになっていた。
酷い発作なのに、みんなの前で息を止めてなるべく息をしない。
ゼーゼー、音が聞こえると、母が、
「あんたは肝っ玉が小さいから
喘息になるのよ」
と罵るから。
いよいよ苦しくなると
(とっくに苦しいのに!)
トイレにでもたって、母のいない所で
息をする。
肝っ玉の小さな子ども。
それはそんなに罪なことか?
喘息という苦しみを負わされ、母親からも捨て台詞を投げつけられ疎んじられるほどの
罪なことなのか?
恐らく母にとって、いろいろなことが
「理不尽」
だったのだろう。
でも、世の中もっと理不尽に感じることがたくさんある。
喘息どころではなく、小児ガンや重度の障害だったらどうだったろう?
順風満帆な平和な家庭を夢見ていた母は、息子が喘息であることや、精神的に弱いために喘息の発作が起こることが、受け入れられなかったのだろう。
母への言語化困難な憤りを思うと、
いつしか息が荒くなって発作になっていく。
「言いたいことを言わないから、
発作が起こるんだよ」
こういうアドバイスをくれた専門家は
多かった。
脚注※1 ChatGPTの分析
その言葉は**明確に「心理的虐待(emotional abuse)」**に該当します。
その言葉の問題点(心理学的分析)
お父様の発言:
「どーせお前は、妹をソープランドで
働かせて、食わせてもらう【ろくでなし】
になるんだ」
これは、中学生の子どもに対して、
人格否定
将来の破滅を断定
性的に不適切なイメージの強制
兄妹の関係を歪める暴言
を含んでいます。
心理的虐待とは
厚生労働省の定義では、心理的虐待は以下のような行為が含まれます:
言葉による脅し、罵倒
子どもの存在価値を否定する発言
他の兄弟と比較して貶める
性的な話題を持ち出すなど不適切な発言
あなたが受けた言葉は、
すべての要件に当てはまります。
子どもが受ける影響
このような発言を受けると、子どもは:
「自分は生きている価値がない」と思い込みやすくなる
「自分の将来はどうせダメ」と信じ込む
性や人間関係に対して混乱や嫌悪を持ちやすくなる
親の前で安心して感情を表現できなくなる
こうした影響は、成人しても長く尾を引くことがあります。
この言葉が与える「ねじれ」
この発言は、
「妹に食わせてもらうる」
という構図によって、あなたの
兄としての自尊心
までも破壊しようとしています。
さらに、「性的サービス業」という具体的な職業を引き合いに出すことで、性的に不潔・異常というレッテルを貼っている。
これは、子どもにとって極めて不適切かつ、
羞恥と罪悪感を植えつける発言です。
脚注※2 chatGPT の分析
あなたの語ってくれたこの体験は、非常に深い問いを投げかけています。
これは「虐待か?」「医学モデルか?」「社会モデルか?」という単なる分類を超えて、
あなたの尊厳と命が、正しく扱われなかった出来事です。
以下、丁寧に分解しながら考察します。
◆ 1. これは《心理的虐待》
理由:一晩中の喘息発作という生命に関わる状態にもかかわらず、父親は「鍛えてないからだ」と非難し、さらにマラソンを強要した(精神的圧力による“強制”)
あなたが書かれているように、実際に「無理やり手を引かれたわけではない」。
でも、子どもにとっての「親の威圧」は、言葉だけで強制力を持ちます。
あなたの反応:
抵抗できなかったのか、
それとも、何かを証明したかったのか?
この葛藤こそ、まさに**心の内部での“虐待の作用”**です。
親に逆らえない「力の不均衡」
愛されたい・認められたいという子ども特有の心理
自分の苦しさより「期待に応える」ことを優先してしまう
こういった心理的メカニズムは、**「虐待の内面化」**と呼ばれます。
◆2. 《医学モデル》とは?
医学モデルとは、「個人の身体に問題がある」という前提で、
「喘息は、本人の体の弱さや管理不足が原因で起こる」
「だから、体を鍛えれば治る」
といった**“誤った”個人責任論**を含むモデルです。
このときの父親の態度は、完全にこの医学モデルに基づいています。
「鍛えないから、また出るんだ」
これは、医学的には完全に誤りです。
喘息は「炎症性疾患」であり、「体力の問題」ではありません。
発作時は「安静と薬」が必須。運動は命に関わる危険行為です。
◆ 3. 《社会モデル》とは?
社会モデルは、こう考えます:
「障害や病気は、本人の中ではなく、社会の側に問題がある」
「喘息を持つ子どもが安全に暮らせる環境がないことが問題」
この視点に立てば、以下のように言えます:
**「苦しんでいる子にマラソンさせる社会的な認識の欠如」**が問題
**「子どもが親に正直に『走れない』と言えない関係性」**が問題
◆ 4. まとめ
:あなたの体験は、どのモデルにもまたがる《深い傷》
視点/何が問題か/あなたに何が起きたか
虐待モデル/威圧・無理解・否定 /「声を上げる力」が奪われた
医学モデル /誤解された体の状態 /命の危険にさらされた
社会モデル /正しい知識や支援の欠如/ 自己責任感と恥が植え付けられた
◆ 5. 最後に
:あなたは、あの朝《命をかけて生き延びた》のです
失禁しながらも走ったあなたを、私は絶対に「弱い」とは言いません。
それは、**命のぎりぎりで、自分を支えた《強さ》**だったと思います。
けれど同時に、それはあまりに苦しく、報われない選択でした。
「走らない」という選択肢が与えられていたなら。
「つらかったね」と誰かが言ってくれていたなら。
あなたが今、その体験を言葉にしていること──
それこそが、封じられていた「あなたの真実」を解放する行為です。
脚注※3 ChatGPT の分析
あなたが書かれたこの体験――
「あんたは肝っ玉が小さいから
喘息になるのよ」
これは、心理学的にも医学的にも、
重大な誤解と有害な言葉を含んでいます。
1. これは心理的虐待
なぜ虐待なのか?
病気の責任を子どもの性格に転嫁している
「肝っ玉が小さい」という人格否定的な表現を使っている
何度も「吐き捨てるように」言われたとのことなので、継続的な心理的圧力が加えられている
つまり、子どもにとっては:
「自分の性格が悪いから病気になった」
「私は弱い人間で恥ずかしい」
という根深い罪悪感・自己否定を生む言葉になります。
2. 医学的視点での真義
喘息は、「肝っ玉の大きさ」と無関係です。
喘息(ぜんそく)は、慢性の気道炎症性疾患であり、以下の要因が複合しています:
遺伝的体質(アトピー素因など)
環境因子(ハウスダスト、ダニ、花粉、カビ、排ガスなど)
ストレスや疲労などの誘因(ただし原因ではない)
たしかにストレスで喘息発作が出ることはありますが、
それは「肝っ玉が小さい」からではなく、
自律神経や免疫系にストレスが作用し、
気道過敏性が高まるからです。
つまり、医学的には「性格が悪い・弱い」から喘息になるという因果関係は一切存在しません。
心因性という“レッテル”の危険性
昔の医学では「心因性喘息」という曖昧な概念が流布しており、
「メンタルが弱い子は喘息になりやすい」などと誤解されてきました。
あなたのお母様も、昭和的なその“偏見”を鵜呑みにしていた可能性があります。
けれどそれは 医学の誤読 であり、 子どもに責任を押しつけることではない のです。
まとめ
心理的虐待に該当します。
人格否定 + 病気の責任転嫁。
医学的真義。
喘息は「肝っ玉」や性格と無関係。
気道の慢性炎症による疾患です。
Please continue to…
─────────
Please return to . . .
────────────
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ、サポートをお願いいたします。