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大学時代の読書


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大学時代の読書

大学時代、再び本が好きになった。
この時代に読んだ本は、
・平井和正の「幻魔大戦シリーズ」
・「ウルフガイシリーズ」
・半村良の「太陽の世界シリーズ」
・西村寿行
などだった。
また、小学校の頃に沢山読んだ江戸川乱歩の作品で探偵小説以外の作品も読んだ。
中でも「芋虫」は、強く記憶に残っている。
主人公/時子が夫の目を潰してしまうシーンは記憶に残った。
他には、志賀直哉の「剃刀」も強く記憶に残っている。
剃刀で喉を切り裂くシーンは記憶に残った。
これらは、僕の小説家デヴューの下地を作ったと同時に性格形成にも影響を及ぼした。
僕の心の中にある「敵意」や「殺意」を意識して、苦しみ始めた時期だった。

1. 江戸川乱歩「芋虫」

 「心理試験」(春陽堂書店)収録作品

この芋虫という短編小説は、
恐ろしい話だった。
戦争に出兵し、怪我をして帰還した兵士。
手足を失い声も出なくなったその傷病兵を介護する妻の話。
(怪人二十面相や少年探偵団で有名な江戸川乱歩だが、むしろ、おどろおどろしい作品の方が多い)
寝たきりの夫は、目だけが何かを訴える動物になっていた。
その目が恐くて仕方のなかった妻は、ある日とうとう、その目を自分の指でえぐってしまう。
介護が辛かったような記述は一切ないかわりに、庇護すべき夫の存在が、主人公である妻の欲望の道具になっている様が非常によく描かれている。
唯一、外界との交信手段であった目を奪ってしまったことを主人公は、とても後悔する。
夫の胸に何度も、指で「ユルシテ」の四文字を書いて許しを請う。
そんな夫は、妻が座を離れた隙に、口にくわえた鉛筆で、「ユルス」と書き残して、投身自殺を図ってしまう。
中学生の時以来、十年ぶりに読んでみたが、僕は「ユルシテ」のくだりで、涙ぐんでしまった。
この夫婦は、確かに愛し合っているようなのだが、「どこかが」ひずんでいた。
それがある時、ちょっとしたきっかけで吹き出して、夫の目をえぐる結果になり、夫を自殺へと追い込んでしまった。


2. 志賀直哉「剃刀(かみそり)」

「志賀直哉全集 第一巻」(岩波書店)
   収録作品

 この短編小説「かみそり」は、大学の頃読んだ。
 町一番の床屋さん、ひげそりが上手なことで有名だった。
十年間、お客さんの顔に傷を付けたことがないというのも自慢だった。
ある日、熱があって体調がひどく悪いのに仕事をしなければならなかった。
お客さんのひげを剃っていた時、
ちょっと手元が狂って血がにじんでしまいた。
それをみたとたん、一気に心の中の何かが崩れ去るのを感じ、お客さんの喉に深々とかみそりを刺してしまった。
お客さんは死んでしまい、床屋は頭を抱えてへたり込んでしまう、という恐ろしいお話。

 この物語は、僕の「完全主義」のような部分に共感していると思う。
十年間お客さんの顔に傷を付けたことがないというのを自慢にしている主人公の床屋は、完全主義の持ち主であるような印象を受ける。
それがある日、体調が悪くて、ちょっとお客さんの顔に血を滲ませてしまう。
その瞬間に彼の完全主義は崩れ去り、
すべてに投げやりになってしまう。
このことが、僕の性格に似ていると思う。



3..西村寿行

実家の押し入れで眠っていた本。
父が読んだらしい。
西村寿行の本は、20冊くらいあった。
動物パニック、パニック時の性描写。
どれも、読み終えると放心状態になった。


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