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【あなたに会えて幸せ】/第4章第16話「トモキの母と目覚めの言葉」


私が、謝罪動画を公開した翌日。
お義母さまから、LINE が来た。
踏切事故以来、お義母さまからも LINE が来ていたが、ひとつも返信できずにいた。

「ミクさん、具合どうですか?
 昨日、トモキが一般病棟に移りました。
 まだ意識は戻りませんが、ひと山越えました」
「お義母さま、こんなことになって大変申し訳ありません。
 私は、昨日退院しました。
 トモキさんの病室にお伺いいたします」

病院に向かうバスと電車の中で、お母さんに LINE した。
これからは、【妊婦】として生きて行くのだ。
妊娠中の注意なども聞きたい。

駅から病院へ車椅子を走らせながら、
周囲を警戒した。
まだ報道陣が群がる事態にはなっていない。
しかし、私のうかつな行動で、トモキの病院に報道陣が押し掛ける騒ぎになったら、
トモキにもご両親にも申し訳ない。

トモキの病室のドアをノックして、入室。
お義母さまがいた。
ベッドには、顔から頭を包帯で巻かれたトモキが寝ている。
すぐに抱きつきたい衝動を、必死に抑えた。

「お義母さま、こんなことになって大変申し訳ありません」
「昨日の動画、観ました。
 こんな状況で、あれだけ冷静に話せて、
 感心しました」
「ご視聴ありがとうございます。
 動画で話したように、私のお腹には、
 トモキさんの赤ちゃんが宿りました。
 トモキさんが助けてくれたんです」

私は、トモキのベッドに近づいた。
トモキの手を取り、自分のお腹に導いた。

「トモキ、助けてくれてありがとう。
 あなたの子どもが、私のお腹の中にいるの。
 あなたは、私だけでなく、お腹の子どもも
 助けてくれたのよ。
 目を覚まして」

私は、ポロポロ泣いてしまった。
私の不注意でこんなことに、、、

「、、、カジュウ、、、」

私は、お義母さまと顔を見合せてしまった。



第17話に続く


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