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知念実希人『スワイプ厳禁』→『閲覧厳禁』を読んだ衝撃の先。読後、絶望しかない

タイトルにもあるとおり、知念実希人作品を2本続けて読みました。
非常に怖かった。
1本目は「得体のしれないものに対する恐怖」
2本目は「その正体を知ったうえでの恐怖」

気軽な気持ちで読み進めていって、あとからもう逃げられないんだと気づかされる恐怖。
そんな読書体験ができる2冊だと思いました。
ということで読んだ2冊の記録です。

第1の衝撃:スワイプ厳禁 変死した大学生のスマホ

本屋にこの本が並んでいて、一目でその独特な形に惹かれました。
本自体がスマホの形状をしているんですよね。
手に取った読者がスマホを操作する感覚で読み進めることができる構成。
非常に面白いなと思いました。

まず、本(スマホ)を手に取り、その「スマホをスワイプしていく」
読み進めていくと明らかになる。
このスマホの持ち主はどこに行って、何をみたのか。
スマホの持ち主が調べていた「ドウメキ」とはなんなのか。
そしてこのスマホの本来の持ち主と、持ち主の身に何が起こったのか。

スマホの持ち主に「何があったんだろう?」という好奇心があったので、一気に読み進めることができました。
少しだけどんでん返し要素もありました。

最後、真相がわかったと同時にゾゾッとしたし、絶望感にも襲われました。

第2の衝撃:『閲覧厳禁 猟奇殺人犯の精神鑑定報告書』で全てが繋がる

前回の『スワイプ厳禁』の巻末にこの本の告知がされていたんですよね。
当然、続編なんだろうなという気持ちで手に取りました。

ある精神科医の記録という体ながら、前作『スワイプ厳禁』の登場人物の名前がチラホラと…

読み手側としては、前作の知識があるので、きっとこの事件もあの「ドウメキ」が関わっているんだろうな、「ドウメキ」に対する恐怖がこの凶行に繋がっているのだろうと思いました。
前作からの流れもあるので、展開はある程度察しがつく。
だけれど前作時点では「ドウメキ」の正体の部分が謎なので一体なんなんだという疑問に駆られます。
精神病院が出てきたあたりで、人の業を感じました。

そして、最終日のインタビューで明らかになる怒涛の展開。
「うわ、騙された」と思わず声に出さずにはいられませんでした。
人の業です。怖いです。

2冊を貫く"怪異":ドウメキの正体と現代の絶望

やはり、これに尽きます。
ドウメキという怪異の正体。
勿論途中である程度察しはつきます。
ついていたんだけれどその一歩先の隠された真実というか人の闇の部分というか……

ドウメキの目って、現代社会の仕組みを思うと決して逃れることはできないものなんですよね。
「現代社会で生活するうえなくてはならないもの」だからこそ一度掴まってしまったらもう逃げることはできない。自分にはどうすることもできない。

それだけですめばよかったのに、更にもう一段階上に恐怖があって、
「ドウメキに勝った?」と思った矢先に更に明らかになる真実。

どうすれば勝てるんでしょうね。

「真実はわかっているのにもうどうすることもできない決して逃れられることはない」
最後の展開があれなのでこのあとどうなったんだと考えると絶望感がすごいです。

なぜこんな悲劇が生まれてしまったのか。
どうしてあの人はここまでの化け物にしてしまったのか。
誰かが不幸に遭う目をみるのはそんなにも楽しいものなのでしょうか。
人の業の深さを考えずにはいられませんでした。


2冊とも読んで体験してほしい

わたしは2冊とも読んでこのドウメキの謎は現代社会の闇にも通じると思いました。
発達した現代の仕組みだからこそあり得る恐怖体験。
この恐怖は実際読んでみないとわからないと思います。
ぜひ2冊続けて読んでこの恐ろしさを体験してほしいし、どうすればこの「ドウメキ」から逃れることができるのかというところも考えてみてほしいです。

少し肌寒くなってきましたがまだまだ暑さの残る中、ゾワッとしたい方向けです!

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