詩・中庸 「虹色創作部」
鼓膜の奥の砂浜が
波と遊びたいと言う
来てみれば渚
帰ろうとした夏の端は
手の中の貝
音もなく
潮のにおい
喜びも悲しみも
何もない場所に
行きたくなる
真ん中に戻りたい
足裏のざらつき
寄せる波
頭の中の濁りを
洗うように
引いてく波
穏やかな顔の裏の
残酷
海の営み
命のやり取り
知りながらも
引き寄せられ
記憶を起こし
感情を冷やす
波音は
寡黙なおしゃべり
日々のあわで盛り上がる
振り子の幅を直して
中庸
水鳥の帰る場所を
海は知らない
海の帰る場所を
私は知らない
私の帰る場所は
私の真ん中
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