30年ぶりの海外は、思ったよりも遠くなかった。〜台湾1日目〜
仕事で台湾へ行くことになった。
海外に行くのも、飛行機に乗るのも約30年ぶりだった。
仕事としてでなければ、行ってなかったかもしれない。
でもこれは、チャンスだと思った。
30年ぶりの海外は、仕事で台湾へ
たぶん最後に飛行機に乗ったのは新婚旅行のとき。行き先はラスベガス。12時間近く飛んだはずなのに、何を見て何を食べたかはほとんど覚えていない。覚えているのは、飛行機の中で眠れなくてしんどかったことぐらいだ。
そんな私が、30年後に仕事で台湾へ行くことになるとは、20代の私も想像していなかっただろう。
今回は仕事の関係者とその家族を合わせて9人での台湾行き。出発が近づくにつれて、久しぶりの海外への期待と、少しの不安が入り混じっていた。閉所は苦手だし、お腹も弱い。不安がゼロと言ったら嘘になる。
でも、それ以上にワクワクしていた。台湾ってどんなところなんだろう。どんな空気で、何がおいしいのだろう。行く前から、あれこれ調べて頭の中でシュミレーションしていた。
パスポートは、10年が期限のものを選んだ。半年ほど前からKPOPにはまって韓国語を勉強中。正直なところ台湾より韓国に行きたかった(笑)。でもそれは次のお楽しみ。まずは台湾で海外の感覚を取り戻しておこう、くらいの気持ちである。
いよいよ飛行機へ
当日は車に乗り合わせて高松空港へ向かった。

同行者は60代から70代の年配の方がほとんど。行く前から「海外で携帯が使えるのか」と話がもちきりで、私の中では自然と添乗員モードになっていた。そんな中、同行者の娘さんが空港でeSIMの説明や登録をしてくれた。「1人じゃないな」とほっとした。私も楽天モバイルだったが、念のためeSIMを入れておくことにした。

搭乗手続きを済ませて、いよいよ飛行機へ。30分ほど遅れての離陸だったが、無事に飛び立った。ドキドキしながらシートベルトを締めたけれど、機内は思ったより広い。

「あれ?意外と大丈夫かも」
少しだけ肩の力が抜けた。
隣の席には小さな赤ちゃんを抱いた女性と、4歳くらいの男の子。ミルクを飲む赤ちゃんの足を見て、なんであんなに小さくて可愛いんだろうと思った。赤ちゃんの足を間近で見るのも久しぶり。
お母さんはそんなこと思う暇もないだろうけど、見ているだけで癒やされた。後ろの席からも子どもの泣き声が聞こえてきて、まるで保育所みたいだと思った。
ふいに隣の男の子がお水をこぼして叱られていた。しばらくして今度は私がオレンジジュースをこぼす。怒られはしないけれど、スカートが汚れてへこんだ。慌てると狭い機内ではうまく動けないのは、大人も子どもも一緒らしい。
そのうちCAさんがにこやかに機内食を配り始めると食べ物の匂いが漂ってきた。メニューは海鮮パスタかカレーうどん。
とりあえず海鮮パスタを選んでみた。
エビと白身魚のフライがのったイカスミパスタ。

思っていたものとは違ったけれど、機内食ってこういうものなのかなと思いながら食べた。

時間を潰すため、面白そうな映画を選んで、物語に集中することにした。「真相をお話します」という映画。少しサスペンスっぽくて、気づいたら引き込まれていた。見終わる頃には着陸まで数分で、飛行機への不安もすっかりどこかへ隠れていた。
窓の外から伝わる、台湾の日常
日本と台湾の時差は1時間。台湾に着く時刻は14時だけれど、日本ではまだ15時だ。たった1時間なのに、なんだか時間を巻き戻ししたみたいで得をした気分になる。
いよいよ台湾に着陸。携帯を見るとアンテナの表示がいつもと違う。データローミングをオンにする。飛行機の車輪がガタンと地面につくと、ようやくほっとした。
窓から外を眺めると、雨予報だったはずなのに空は明るい。現地の方いわく、台湾の天気予報はよく外れるらしい。外へ出ると、お日様がまぶしく、地面には水たまりがあちこちで光っていた。

空港では送迎スタッフがニコニコして手を振っている。まずは両替のため銀行窓口へ。少額ならスタッフが好意で両替してくれるらしく、おこづかい分は替えてもらった。仕事で必要な分は手数料がかかるが窓口に並んだ。
両替を終えたので、バスでホテルへ向かう。約1時間ほどの道のり。

かなり渋滞していて、運転もなかなか豪快に車線変更していく。飛行機は平気だったのに、バスで気持ち悪くなった。気分転換に外の景色を眺める。
台湾は昔ながらの建物が多い。

高層ビルの横に古い建物が普通に並んでいて、日本なら建て替えていそうなものもそのまま使われている。

雨模様
そしてバイクの数がとにかくすごい。サンダル履き、ノーヘル、抱っこ紐で赤ちゃんを前にくくりつけて乗っている女性。車の割り込みも容赦ない。日本では考えられない日常に、窓の外を見ながら「海外に来たんだなぁ」と不思議な感覚におちいった。
ホテルへ到着
やっと到着したホテルは、オークラプレステージ台北。ドアボーイがいるような立派なホテルだ。

部屋は同行者の女性との相部屋。18階で室内は広く、景色もよいのでそれほど窮屈さは感じない。

ほっとするのもつかの間、夜の会合のため慌ててスーツに着替え、呼んでくれたUberで会場へ向かう。
台湾の方との久しぶりの時間
無事に現地の皆さんとも久しぶりの再会を果たした。言葉が心配だったけれど、日本語が話せる方が多く、通訳もいたので緊張することもなく、交流ができた。



楽しい時間はあっという間で、気がつけば21時半過ぎ、ホテルへ戻ったのは22時過ぎだった。
心が癒される大浴場
そして、楽しみにしていたことがある。このホテルには大浴場があるのだ。
大浴場は20階。エレベーターで上がると、現地のスタッフに「お風呂?」と聞かれて鍵を渡された。その鍵で中に入るシステムらしい。
中には独立したシャワールームと大浴場、水風呂、サウナまであった。ガラス張りの窓の外には夜景が広がっていて、外から見えないのかなと不思議に思いながら、のんびりお湯に浸かった。
海外のホテルでこんな時間が過ごせるとは思っていなかった。お湯に浸かりながら、1日目が無事終わったと大きく深呼吸した。
部屋に戻り、さて、寝よう。
そう思うのだけれど、私は昔から枕が変わると眠れない。しかも今日はたくさんの人と話をした。頭の中がまだ賑やかだ。睡眠導入剤を飲んで、イヤホンで音楽を流しながら、とりあえず目を閉じる。
明日は自由行動の日。一緒に観光する同行者もいるけれど、どこへ行こうか。迷わないだろうか。頭の中では、まだ小さな会議が続いていた。
窓の外では雨がザーザー降っている。
明日は晴れるといいな。
そう思いながら、長い一日が終わった。
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