東京ダービー、過去の王者に見る血統評価。エーピーインディの王朝と、ディープの侵攻
6月10日、東京ダービー。南関の砂に一年で最も視線が集まる夜が来る。その前に、一つだけ確かめておきたいことがある。この5年、大井2000mの頂点を獲ってきたのは、どんな血だったのか。歴代の王者を父から読み直すと、勢力図の地殻変動がはっきり見えてくる。出走馬を見る前に、まず地図を持ってほしい。
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■第1章|5年前の王者は、まだ砂の上にいた
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6月3日、台風6号が直撃した船橋の夜。短夜賞を勝ったのはアランバローズだった。私のAIは6者合議でこの馬を推奨4頭に入れ、馬連を的中させている。
このアランバローズこそ、2021年の東京ダービー馬である。
2歳時に無敗で全日本2歳優駿を制した快速馬は、東京ダービーで単勝1番人気に支持され、逃げて、振り切った。馬主の猪熊広次氏は2019年にロジャーバローズでJRAの日本ダービーを勝っており、この勝利でJRAと南関東、両方のダービーを制した史上初の個人馬主になった。
父はヘニーヒューズ。米国のストームキャット系、ダート短距離の速さを煮詰めたような血だ。だから今、8歳になった王者が1200mの短夜賞で勝っていることには、血統的な必然がある。ダービーを獲った血は、消えない。距離と役割を変えながら、何年も砂の上で生き続ける。
東京ダービーの血統を読むことは、過去を懐かしむ作業ではない。今週の南関の馬柱に、そのまま載っている話なのだ。
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