お金の使い方を教えてほしかった。
お金の使い方って、誰かに教えてもらうものだと思ってなかった。
何かを買えばお金が減る。
働けば給料が入る。
なくなったら、また働けばいい。
昔の自分は、本気でそんなふうに考えていた。
でも、違った。
お金はただ「使って、なくなって、また稼ぐ」ものじゃなかった。
どう使うか。
何に使うか。
今使うべきなのか。
それとも、未来の自分のために残しておくべきなのか。
そういうことを何も考えずに生きてきた結果、今の自分には大きな借金が残った。
社会人になりたての頃は、親がお金を管理してくれていた。
当時はそれが当たり前だと思っていた。
決められたお小遣いの中で生活して、足りなければ我慢する。
今思えば、それで良かったのかもしれない。
もしあの頃から、自分でお金を管理していたら。
もし「給料が入ったから好きなものを買おう」じゃなくて、
「このお金をどう使えば、来年の自分が楽になるんだろう」
って考えることができていたら。
こんな借金を抱えることもなかったのかもしれない。
貯金もできていたかもしれない。
欲しかったスニーカーだって、ネットで眺めて終わるんじゃなくて、普通に買えていたかもしれない。
旅行だってできたかもしれない。
もっと違う人生になっていたのかもしれない。
そう考えると、後悔する。
社会人1年目からやり直したいと思うこともある。
あの頃の自分に戻って、
「お金は無限にあるわけじゃないぞ」
「欲しいからって何でも買うな」
「少しでもいいから貯金しろ」
「未来の自分を苦しめる使い方をするな」
って教えてやりたい。
でも、どれだけ後悔しても時間は戻らない。
社会人1年目には戻れない。
使ってしまったお金も戻ってこない。
そして今の自分には、胸を張って「何もかも順調です」と言えるようなものはない。
借金もある。
余裕もない。
好きなものを自由に買える生活でもない。
周りの人が当たり前のように楽しんでいることを、我慢することも多い。
正直、もっと早く気づきたかった。
もっとちゃんとしていればよかった。
そう思う。
でも、最近は少しだけ考え方が変わってきた。
過去を後悔することと、過去に縛られ続けることは違う。
今までのお金の使い方が間違っていたのなら、これから変えればいい。
借金を作ってしまったのなら、返していけばいい。
失った時間は戻ってこない。
でも、これからの時間まで失う必要はない。
社会人1年目からやり直すことはできない。
だけど、
社会人になってから一番お金の使い方を間違えてしまった自分が、今日から変わり始めることはできる。
今の自分には何もない。
そう思ってしまう日もある。
でも、本当に何もないわけじゃない。
失敗した経験がある。
後悔した経験がある。
そして今、自分のお金の使い方を見直そうと思えている。
それだけでも、昔の自分とは少し違う。
もう同じ失敗を繰り返したくない。
借金を返し終わった時に、
「やっと終わった」
だけじゃなく、
「ここからはちゃんとお金を使える人間になろう」
って思える自分になりたい。
過去の自分を責め続ける人生じゃなくて、
過去の失敗をこれからの人生に活かせる人になりたい。
もし、もっと早くお金の使い方を教えてもらっていたら。
そんな「もしも」は、これからもきっと考えてしまう。
でも、もう過去は変えられない。
だから今度は、
これからの自分のお金の使い方を、自分自身で教えていくしかない。
社会人1年目には戻れない。
でも、今日からなら変えられる。
そう思って、もう一度ここからやり直したい。

