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26-014: NIPPON:財閥 その1

クラウドファンディングされた新版が出回りプレイさせてもらったところ、久しぶりにビビッと来たのでレビューします。日本独自の企業形態である財閥に関しては非常に興味深いので、テーマについてちょっと深掘りしていこうと思います。


財閥とは

明治維新から大正期にかけて、日本の近代化(工業化)を牽引した「財閥」は、日本独自の巨大企業形態である。政府の保護を受けながら多角的な経営を行い、日本経済の屋台骨を築きあげた。財閥の主な特徴は以下のとおり。

  1. 家族・同族経営:
    特定の家族が「持株会社」を通じて、傘下の多種多様な企業を支配。

  2. 多角経営(コンツェルン):
    銀行、貿易、鉱山、製造、造船など、あらゆる産業部門をグループ内に持つことで、資金や原材料を自給自足的に回すことができた。

  3. 政商としての出発:
    明治政府の資金管理や軍事輸送などを請け負うことで、政府と密接に結びつき、官営工場の払い下げを受けることで急成長した。

主要な財閥

中でも日本の経済界を支配する巨大な財閥であった、三井、三菱、住友は三大財閥と呼ばれており、そこに安田を加えて四大財閥とも言う。

①三井財閥(みつい)

江戸時代からの豪商「越後屋」をルーツとする、日本最古・最大の財閥。
・倒幕から新政府樹立にかけて、資金面で明治政府を全面的にバックアップ。
・三井銀行と三井物産を中核とし、商業・金融の両面で圧倒的な力を誇った。

②三菱財閥(みつびし)

土佐藩出身の岩崎弥太郎が興した、明治維新が生んだ代表的な財閥。
・海運業で政府の軍隊・物資輸送を担い、政商として急成長した。
・海運から派生して三菱重工業(造船)、三菱鉱業、三菱銀行へと展開。技術と製造に強いのが特徴。

③住友財閥(すみとも)

江戸時代からの銅貿易・銅山経営(別子銅山)を基盤とした財閥。
・別子銅山の近代化に成功し、そこから得た利益を元手に金融や金属工業へ進出しました。
・住友銀行と重化学工業に強みを持ち、「結束の住友」と呼ばれるほど強い団結力を誇りました。

④安田財閥(やすだ)

安田善次郎が築いた、特に金融部門に特化した財閥。
・両替商からスタートし、政府の公金を取り扱うことで信頼を得て拡大した。
・安田銀行(現みずほ銀行)を中心に、保険や信託など金融業の網羅性に秀でていた。

財閥が果たした役割と功罪

これらの財閥の力により短期間での資本集約が可能になり、日本は欧米列強に追いつくための急速な工業化(富国強兵)を実現することができた。しかし、巨大資本による独占が進み、中小企業の成長が阻害されたとも考えられている。また、政界との癒着が汚職の原因にもなったようだ。

明治維新から始まったこれらの財閥は第二次世界大戦後の財閥解体によって一度解散させられるが、その後、三菱グループや三井グループといった「企業集団」として再編され、現在の日本経済にもその流れが続いている。



ゲーム概要

プレイヤーは日本の巨大財閥の指導者となり、工場の建設、技術革新、資源の生産を通じて、近代化する国家の経済発展を牽引する。ゲーム終了時に最も多くの勝利点を獲得し、天皇陛下に自らの財閥の優秀さを証明したプレイヤーの勝利となる。

今回紹介する「NIPPON:財閥」は、2015年に発表された「NIPPON:明治維新」のリメイクであり、デザイナーは、ヌノ・ビザロ・センティエイロ(Nuno Bizarro Sentieiro)と、パウロ・ソレダード(Paulo Soledade)の共作となっている。「NIPPON:明治維新」は高く評価されて数々の賞にノミネートされたようだが、残念ながら大賞を獲得することはできなかったようだ。

そんな隠れた名作が、2026年にリメイクされて登場したのだ。テーマとしては明治維新、日本の近代化ということで非常に興味があり私もクラウドファンディングで支援することにした。今回は一足早く入手されたTAKさんに遊ばせていただき、非常に面白く感じたのでレビューしてみる。

Kickstarter版。コンポーネントは非常に豪華で個人ボードはダブルレイヤーになっておりプレイしやすい



今回はここまで。
次回はボードゲームとしての魅力も紹介していきますね。

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