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karl_mitten
これがさばきだ【読書感想文】『ブラック・ジャック 第11話 ナダレ』
鹿の脳を頭蓋から胸に移し、肥大化させ、知能を高める研究。実験は成功したが、鹿は怪物と化す。
まだBJの顔が定まってない感じで、若い。吸ってるタバコもシケモクみたいだ。
他のキャラクターも外国の漫画みたいで、良くも悪くもバタくさい。若かりし日のナダレは、もろにバンビだ。
このころの、ヒューマンドラマというよりSFホラーな作風は、子どものころけっこう好きだった。思えば日本のSFに科学の発展を賛美するより、警告を鳴らそうとする傾向が強いのは、戦争体験があるからだろうか。あるいは冷戦の影響か。
冒頭で、銃弾が当たってもナダレが無傷なのと、研究室を脱走したあとの惨状を見て博士が「みんな殺されてる」と驚くがその様子が描かれていないのは謎。
最後、何度も銃弾を受けながらも、なお博士を慕う仕草を見せるナダレの姿が痛ましい。ラストの構図もすばらしい。
ナダレって、無力な人間には抗いがたい、予測しがたい自然の脅威を象徴するいい名前だ。
