【 ライブレポート 】8/30 アンビエント・サウンドスケープ ▶︎ Ambient Pillow@5.6
2025年8月30日(土)
天神橋筋六丁目にある「5.6(ゴーテンロク)」で開催された
5.6 × MagaYura presents
『Ambient Pillow』
に、筆者のソロ活動名義 NicaFelt で出演しました。
今回はそのライブレポートをお届けします。
▼ Ambient Pillow公式サイト
木を基調とした高い天井と、ゆとりのある空間が心地よい「5.6」。
お客さんはクッションに
寝転びながらリラックスして
アンビエント・ライブを
楽しむことができる
――そんなユニークなイベントです。
この「Ambient Pillow」には、これまでに3回出演させていただきました。今回も心地よい雰囲気の中、自然体で演奏でき、お客さんと穏やかなアンビエントな時間をシェアすることができました。
【 目次 】
イベント概要
当日の流れ
共演について機材
セットリスト
ハイライト
おわりに
【 イベント概要 】
Ambient Pillow
日時: 2025年8月30日(土)
会場: 5.6
〒531-0074 大阪府大阪市北区本庄東1丁目18−8 ベルハイツ1 Ⅰ-1階
開場: 19:30
出演:
20:00〜20:45 NicaFelt
20:55〜21:40 J SMITH
入場料: ¥1,000
主催: 5.6/Live-art bar MagaYura
梅田や天神橋筋六丁目駅からも近い便利な立地にもかかわらず、入場料1,000円のみでアンビエントをゆっくり楽しめるのは大阪でも珍しく、とても貴重なイベントだと感じます。
さらに、入場料はお目当てのアーティストにそのまま還元される仕組みになっており、出演者にとって本当にありがたいイベントです。
・ 当日の流れ
18:00に会場入りし、テーブルや機材をセッティング。
18:20頃からサウンドチェックが始まり、今回は「2組目→1組目」の順で行われました。
リハーサルに十分な時間が確保されていて、余裕を持って準備できたのがよかったです。
出音を正確にモニターするため、SHUREのイヤホンで調整を行ったおかげで、本番の演奏もスムーズに進められました。その後は開演まで食事をしたり、リラックスして過ごしました。
・ 共演について
共演した J SMITH さんとは、以前一度セッションをご一緒したことがあります。
きっかけは、僕がAmbient Øの演奏動画を探していたときに、偶然彼のYouTubeチャンネルを見つけたことでした。そこから「ぜひ一緒にセッションをさせて欲しい」と連絡し、実現しました。
その後、Ambient Pillow出演のお話をいただいた際に、主催のナカツカさんへJ SMITHさんを紹介し、今回の共演につながりました。
まるで
縁が縁を呼び、
自然につながっていくような
不思議な感覚
でした。
【 機材 】
この日使用した機材はこちらです。

既設のテーブルの広さがうれしい
ハードウェア機材がとにかく好き
なので、リュック2つに詰め込んで持って行きました。
・NOVATION Launchkey 61 mk4:マスターキーボード
・1010music Tangerine:ピアノやエレピなど生楽器サンプル音源
・EARTHQUAKER DEVICES Avalanche Run:リバーブ&ディレイ
・Hologram Microcosm:グラニュラー・エフェクト&ルーパー
・Torso S-4:トラック再生用
・SONICWARE LIVEN Ambient Ø:トラック再生用
・Elektron Model:Cycles:トラック再生用
・MIDI THRU BOX
・MACKIE 802VLZ4 :ミキサー
・goldon メタロフォン
・HOKEMA TWIN Kalimba
演奏スタイルは、Tangerineにサンプリングした柔らかな質感のピアノやエレピをMIDIキーボードで弾き、Microcosmなどでエフェクトを加えたり、Ambient Øなどのトラックやルーパーにレイヤーしたりしました。
手弾き+トラック+ルーパー を組み合わせ、
シーケンサーで打ち込んだトラックを流すだけではなく、そこに
手弾きの演奏を加えることで、
アンビエントな音の流れに
オーガニックな展開を加える
ことを意図しました。
今回、これまでよく使っていた modern sounds Pluto に代えて Ambient Ø を導入。
Ambient Ø で制作した『Polar Lightscape』(南極の氷の風景をモチーフにした曲)をとても気に入っていて、セットリストに加えたかったからです。
- MIDI THRU BOX
Tangerine にサンプリングしたピアノなどの音源は、Launchkey MK4 のマスターキーボードから MIDI で鳴らしています。
さらに、
キーボードを
MIDI THRU BOX に接続することで、Microcosm にも MIDI 信号を送る
ことができます。
Launchkey MK4 のパッドには MIDI CC をアサインしているため、Microcosm 本体を操作しなくても、
パッドでループのオン/オフ、
再生、停止、オーバーダブなどを
制御でき、とても便利
です。


【 セットリスト 】
生々しいですが(笑)、当日の手書きメモです。

演奏時間45分を
7つのセクションに分けて構成
しました。
1. ピアノ・インプロ:ディケイの長い深めのリバーブでゆったり開始
2. ORB solo piano:譜面があるピアノ・ショートピース
3. Polar Lightscape:Ambient Ø+カリンバ・ループ+ピアノ
4. Komorebi:S-4のルーパーのみで展開
5. Cinematic Strings:SF映画的なサウンドをストリングスでインプロ
6. Microcosm:カリンバ+メタロフォン・ループ+手弾きをレイヤー
7. Electronica:model:cycles+エレピ・インプロ
演奏動画の一部は下記投稿にアップしています。
基本的には
その場のインスピレーションをもとに演奏
して、前もって決めた時間が近づいてきたらフェードアウトし、次のセクションの音をフェードインするいわゆるクロスフェードを手弾きやシーケンサーを使って手動で行いました。
2. ORB solo piano は譜面が決まっていますが、それ以外は
その場の気分次第で展開や音を決めました。
▼ ORB solo piano
【 ハイライト 】
3. Polar Lightscape
Ambient Ø のトラックにカリンバを手弾きで重ね、その後、Microcosm でグラニュラー・ループ化。さらにその上にピアノを即興で加えました。
クラシカルなアンビエントならではの
「捉えどころのない
サウンドテクスチャー」と、
生楽器による
オーガニックなフレーズの
相性は絶妙
で、ライブならではの心地よい表現になりました。
4. Komorebi
Torso S-4 にTINÖRKSの代表曲『Komorebi』をインポート。
グラニュラー・エフェクトを中心に、音をリアルタイムで変化させて展開しました。
▼ Komorebi -Light of Piano-
S-4の1トラックのみで構成しましたが、その
ランダム性や出音の良さ、
サウンドプロセッシングの
豊富さに改めてワクワク
しました。
短い素材から
クオリティの高いアンビエントを
直感的に創ることができる、
まさにとんでもない機材だと実感しました。
6. Microcosm
毎回セットリストに入れている定番セクション。
カリンバやメタロフォンの手弾き、偶発的なノイズをMicrocosmに取り込み、グラニュラーで加工しながらループ化。
さらにエレピやチェレスタ的な音もレイヤーしていきました。

Microcosmは生楽器との相性も抜群
で、ループのピッチを調整すると極上のアンビエントな質感が生まれます。
ある程度ループが仕上がった段階で、
カリンバを「ポロンポロン」と
弾きながら客席を歩いたり、
クッションに座ったり。

アンビエント音楽は、
音が鳴る空間に調和し、
音楽と空間の境界線を
曖昧にする特徴
があります。
その作用をさらに広げるため、スピーカーからアンビエントなループを流しつつ、
客席から生のカリンバの音を加えることで、
聴く側とステージとの境界を溶かす試み
をしました。
心地よいクラシカルなライブ・アンビエントにおいて、こうした仕掛けはある種の「スパイス」になったかもしれません。
【 おわりに 】
Ambient Pillow をお聴きいただいたみなさま、共演のJ SMITHさん、5.6のナカツカさん、そしていつもサポートしてくれる雫に、心から感謝します。ありがとうございました。
音楽を通じて、穏やかで美しい時間を共有できたこと、本当にうれしく思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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